お断り:このページは、旧サイトのデザインになっており、ナビゲーションメニュー等が一部異なることをご了承ください。
 
 行政監視委員会

2002年12月02日 

○委員長(白浜一良君)
 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査を議題といたします。
 本日は、公務員制度改革に関する件について委員各位の御意見を伺いたいと存じます。
 なお、皆様のお手元に「「公務員制度改革」に関する行政監視委員会における発言の論点整理」を参考資料として配付しております。
 議事の進め方でございますが、まず各会派から一名ずつ大会派順にそれぞれ五分程度御意見をお述べいただきまして、その後、委員相互間で自由に意見交換を行っていただきたいと存じます。
 なお、御発言は着席のままで結構でございます。

 〜中略〜

○鈴木 寛
 私はまず、いわゆる各省庁の官房があっせんするという形での天下りについては完全な禁止ということを、やはりきちっとこの委員会あるいは議会での議論の俎上に上げるべきだということを冒頭に申し上げたいと思います。加えまして、やはり天下りの承認者が各府省の大臣になるということはこれはゆゆしき問題でありまして、この点についての再検討の必要性を強く申し上げたいというふうに思います。
 そうした天下り禁止の中で、先ほど同僚の岩本委員からもありましたが、併せて早期勧奨退職制度の廃止ということも、これは併せ検討しなければいけないことは当然であります。
 私の発言の中で強調させていただきたいのは、天下りの禁止あるいは早期退職制度、さらにいわゆる二十二歳の段階における一発試験の成績によって将来のキャリアコースが決まってしまうという意味でのキャリア制度、これの廃止も私は賛成でありますし、検討すべきであります。
 こうしたことは、当然我が国の政官業癒着構造を是正していくという観点でいずれも必要なことだと思いますが、その反射的効果として、現在いわゆるリーガルマインドの基礎、基本を身に付けている、あるいはガバナンス、経済とか法律とかを学ぶことによってガバナンスというものの基礎、基本を身に付けている若者にとって、公務員という職業が大変に人気のない職業になっているということについても、併せ我々は留意すべきであります。
 したがいまして、こうした中で、以前であれば、いわゆる中央省庁の仕事というのは、若い時代から責任を持ってやりがいのある仕事をできるということで若手の人材の人気を博していたわけでありますが、早期退職制度がなくなって六十歳までやるということになりますと、その結果として、反射的効果として、二十代、三十代では重要な仕事ができないということは既に大学生の中での常識というふうになっております。こうした中で若手の人材をどのように公務員にしていくかということについては、別途重要な課題として考えていかなければならないということを問題提起したいと思います。
 その解決策の一つとして、私は二つのことをきちっと問題提起をさせていただきたい。
 一つは、きちっと若手の抜てき、登用というものを考えていくという意味で、いわゆる今までの年次別の人事あるいは登用、任用体制というものについての見直しを真剣に行うべきだということであります。
 それから二つ目は、やはり新規採用ではなくて中途採用の枠というものを相当程度増やし、いわゆるリボルビングドアに日本の公務員制度をしていくということについての真剣な検討が必要だということを申し上げて、私の発言を終わらさせていただきたいと思います。
 以上です。

 ≪鈴木 寛 発言のみ抜粋≫  


←BACK ↑TOP