これより会議を開きます。
内閣提出、土壌汚染対策法の一部を改正する法律案及び第百六十八回国会、参議院提出、土壌汚染対策法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。
この際、お諮りいたします。
両案審査のため、本日、政府参考人として文部科学省大臣官房文教施設企画部技術参事官岡誠一君、農林水産省総合食料局次長平尾豊徳君、経済産業省大臣官房審議官西本淳哉君、国土交通省大臣官房審議官石井喜三郎君、国土交通省大臣官房審議官松田紀子君、環境省大臣官房審議官伊藤哲夫君及び環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長谷津龍太郎君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
―――――――――――――
質疑の申し出がありますので、順次これを許します。高木美智代君。
次に、坂井学君。
自民党の坂井学でございます。
質問をさせていただきます。
まず、その前に、ちょっと私個人の感想がございまして、先ほど民主党さんの提出者の方から、環境問題に関するコストは幾らかけてもかけ過ぎではない、そんなことを考えてはいけないという趣旨の発言があったと思います。理想としては確かにそのとおりかと思いますが、私たちは実際に法を施行しまして、実際に社会にそれが影響していくということでありますし、また、その中で限られた予算というものもございます。本当に予算、コストを考えなくていいということであれば、すべての土地、小さいものから大きなものまですべての開発に報告義務や調査義務を義務づければいいわけでありますが、そうもいきませんので、実効性とそれから効率性のはざまの中で最もいい法のあり方というものに、審議していく中でぜひ到達していきたいな、このように思っております。
そんな私の感想を申し上げさせていただきまして、スタートさせていただきますが、今までの議論の中でかなりダブった話もあるかと思いますが、そのときには御勘弁をいただきたいと思いますけれども、この土壌汚染対策法の現行の問題点といたしまして、また課題、課題だからこそ今度の新しい政府案の中では論点となる三つの点が先ほどお話がありました。
一つは、申すまでもありませんが、法律でカバーしているものが何と二%しかないということでありまして、そのカバーする部分を少しでも広げていきたい、こういうことかと思います。二つ目は、適切な対応よりも、どうも掘削処理に傾き過ぎて、いわばきっちりとした処理ができていないのではないか、またやり過ぎではないか、こんな話もあったかと思います。三つ目といたしましては、掘削をして出てきた汚染された土壌を、本来であればしっかりと処理しなければいけないところでありますが、処理し切れずに、またせずに汚染が拡散してしまう、こういう現状、現実もあって、それの対策ということで、三つ大きな論点があったかと思います。
その中で、民主党さんの提出をされております案は、この中の一番目で、二%しかカバーできないものを広げていくという意味では大変知恵を出されている案だと思いますし、これは先週の委員会でもいろいろな有識者の方々からお話があったかと思いますが、評価をされていたかと思います。しかし、実際にこれを法律として施行していったときにどうなっていくのかなと。私自身、ちょっと条文を読ませていただいておりましてわからない点がありまして、また御説明いただきたいなと思っております。
それは、「特定公共施設等」ということで、この文章には「公園等の公共施設若しくは学校、卸売市場」、具体的に言えば公園それから学校、卸売市場ということが出てきているわけでありますが、その後に「これらに準ずる施設であって、土壌の特定有害物質による汚染により人の健康に係る被害が生ずることを防止するため特に配慮が必要なものとして政令で定めるものをいう。」ということでありますが、この「政令で定めるもの」というのは何を想定しているのかなと。法律の問題ではありますが、政令でちゃんと定めることができなければ法律の意味がありませんので、今は政令で何を定めることを想定しているのか。
どういうことかというと、公園とか学校というレベルで、例えば先ほど出た保育園だとか幼稚園だとかそういう施設名をここで政令で定めると言っているのか、それとも、公園は公園でも、例えば都市公園なのか自然公園なのか、こういう公園の種類をこの政令で定めていくのか、これが議論の中で私ちょっとわからなくなってしまったので、御説明いただければと思います。
御質問ありがとうございます。
もう先生に条文を読んでいただいていますのでよく御承知だと思いますが、私どもの案は、もともと平成十四年に土壌汚染状況調査というものをきちっと定めていただいて、これは本当に私は見識だと思いますが、使用が廃止された有害物質使用特定施設に係る工場または事業場の敷地であった土地の調査をやりましょうということを決めていただけた。これは非常にすばらしいことであります。
しかしながら、その附則の三条で、施行前に使用が廃止されたものについてはこの調査から外しますよということになっているわけですね。そこは、私どもが平成十九年の十二月に出した案はそこの附則を抜いてしまったんだけれども、このもともとの三条というのは非常にすばらしいものであります。しかし、おっしゃるように、これをすべてこの世に存在する工場だとか敷地にかけたならばコストが大変になってしまいますから、全部に三条を適用しようというのは明らかに社会的コストが高過ぎる、それはおっしゃるとおりです。
したがいまして、さかのぼって調査をする対象といたしましては、特段、人の健康に係る被害を生ずることに特に配慮を要するもの、これに限っては特定公共施設というものにして、これについてはさかのぼって土壌汚染状況調査をしようではないかというのが、我々が平成十九年に出させていただいた法律の考え方でございます。
そうした参議院での、私も答弁に立たせていただきましたが議論を踏まえて、今回、環境大臣のイニシアチブで、要するに予定されていた改正時期よりもさかのぼって、前倒しをして今回の法改正が提起されたということは、我々も参議院で議論をしたことを踏まえて大変評価をさせていただいております。
そこで、御質問の点でございますが、まさにそういう状況の中で、特定公共施設を要するにさかのぼって調査を、調査ですから別に措置まで、膨大なコストがかかるわけじゃなくて、まず調査をする対象は特に人の健康に配慮が必要なもの。そこで、学校と公園と卸売市場は、これはまさに人の健康に直接影響があるだろうと。それ以外にも、人の健康に係る被害を生ずることを防止するために特に配慮が必要なものとしては、例えば保育所だとか、あるいは子供が遊ぶことが想定されている遊園地だとか、こういったことを追加的に政令で定めていこうということでございます。
それで、今回政府から提出をされましたことも、土地形質の変更をしたものについては調査命令を課すということで、このこと自体は我々の参議院の議論を踏まえた方向には乗っかっていると思いますが、議論を伺っていますと、三千平米以上、それから、土地の形質変更という中から軽易な行為を外すということになっていますから、そうなりますと三千平米以下の人の健康に特に配慮が必要なものが抜けてしまいますから、その部分はやはり調査ができるスキームを残しておいた方がいいのではないかというふうに思っています。
二%だったものが七〇%になることは大変すばらしいことだと我々評価しています。しかし、残る三〇%について、全部やるということだと社会コストが大変でございますが、その中でやはり人の健康に特に配慮が必要なものは、七〇%よりさらに、残りの三〇パーの中で抜き出して、しかもそれについてまず調査をしましょうと。
要するに、この土対法というのは、まず情報をきちっと把握して、それを世の中と共有して、その後の措置はいろいろなことを考えられるわけですが、そこまでのコストは、人の命、人の健康との比較考量においてはやはり人の健康を重視すべきではないかということを先ほど大石議員も申し上げたわけでありますし、我々発議者もそのようなことを考えているということで御理解をいただきたいと思います。
例えば、公園であれば大小さまざまな公園があるわけでありますが、大きくても小さくてもそれはすべて、要は全部義務化するということでいいんでしょうか。
参議院で民主党と統一会派を組ませていただいております新党日本の田中康夫でございます。
きょうは、坂井学議員の御質問にお答えするというのは、私は大変光栄なことでございまして、坂井議員は皆様御存じのように汚水処理の会社でまさに土とまみれられた方で、私も改めてホームページを拝見させていただいたら、二〇〇七年十二月二十一日のホームページに土壌は私のすべてのスタート地点である、このようにお書きでいらっしゃいまして、大変身が引き締まる思いでございます。
この中で、先ほど公共という言葉がございました。まさに読んで字のごとしで、公共というのは、これは管領ではなく、すべての人々の共有財産でございます。そして、公園というのは、これは面積の多寡ではなく、やはり公園というのはなぜ公という字がついているかといえば、これは、管ではなく、だれもがよい意味で自由に出入りできる。無論そこで人に迷惑をかけるようなことをしてはいけない。とするならば、だれもが出入りできる公園という場所こそは、そこに入られる方に迷惑をかけてはいけないという観点に立てば、三千平米というのは、これは九百坪以上の面積でございます。あるいは保育所や幼稚園というものも、親御さんも含めて未来を担う人々の公共的な場所でございます。
こうした観点に立って、私どもは面積で仕切る、先ほど大臣官房審議官の伊藤さんも、必ずしも国がすべてのそうした土壌に関して把握されているわけではない、そして、恐らく自治体がなさっているであろう、しかし、自治体の中で具体的にその規則を設けているのが八つある自治体の中の六つが三千平米以上なのでこれを採用されたというような旨の御発言がございました。
しかし、やはりコストと命、これは皆様も、例えばPAC3というもの、鴻池祥肇さんはこれは当たらないんじゃないかという大変に勇気ある御発言をなさいましたが、しかし、やはり私どもは生命と財産を皆様と一緒に守っていく。生きとし生けるもの、いつかは寿命がございますが。とするならば、やはりこうした土壌の問題、坂井さんも、まさに一センチ土壌ができるのに百年から四百年かかる、一センチできるのに人間一生分以上の時間がかかっていて、であるから生命が生きられる環境のために土壌はとても大事だということを、先ほどの私の原点というところでお書きでございます。
私どもは、逆に、私どもの法案を坂井先生こそは全幅の御賛同をいただける、このように思って、きょうは教えを請う覚悟で立たせていただいております。よろしくお願い申し上げます。
先週の有識者の方々もそうですが、評価をしているところがあるのは私も思っております。ただ、そこでもう一つ質問をしたいのは、今回、土壌汚染対策法の目的というところをもう一回見ますと、土壌汚染の状況の把握に関する措置及びその汚染による人の健康被害の防止に関する措置を定めること等により、土壌汚染対策の実施を図って、最終的には国民の健康を保護するというのが大目標であります。
そこで、ちょっと御質問をしたいのは、今回、公共施設それから公益的施設というように、公のもの、多くの人が使う公のものというところに用途を限定している、こういうことであります。
しかし、例えば大型マンションなんかありますよね。マンションというのは私的な場所でありますけれども。しかし、そのマンションなんかを開発するときには、ここにはかかってこないんじゃないかな、こう思っているわけでありますが、そこに住む方々も国民でありますし、国民の健康を保護するということからいえば当然その対象にしていく必要はあるんじゃないかな、こう思っておりますので、その点の御見解をちょっとお聞きしたいなと思っております。
ですから、そういった意味では、公共、公益というような形で狭めてしまうということは、逆に法の趣旨にそぐわないのではないか、上物に何が建つかによって変えるというのはそぐわないのではないか、こういうことに関してちょっと御答弁をお願いしたいと思います。
まず、マンションが入るかどうかということでございますが、マンションはプライベートなのかというアプリオリな議論をされていますけれども、例えば、いろいろな都市計画、あるいは建築基準の中でも、マンションの中にも公共スペースとか公共という概念はありますので、一律にその建物、施設の所有をもって公共、非公共を判断しているわけではございませんで、私どもの判断基準は、まさに先ほども申し上げましたけれども、人の健康に特に配慮が必要かどうかということが判断基準でございます。
先ほども例示申し上げたことはこれは明らかに入るだろうと思いますが、その他のことについては、まさにこの環境委員会での御議論なども深めていただいて、必要があるものは随時追加をしていくという議論をしていただいたらいいと思います。
ただ、そのときに、おっしゃるように人の命への、健康への影響と、そしてそれにかかる社会コスト、当然そのバランスというものは議論の上で考えていかなければいけません。ただ、私どもとしては、そのコストももちろん、要するに効率化できることについては効率化をすべきだと考えておりますが、しかし、やはり一番大事なことは人の健康だということは、この環境委員会のすべての委員の方々が共有をしていただいているのではないかというふうに思います。
それから、後段の御質問の、上物によって変わってしまうのは法の趣旨に反するのではないか。もしも必要があれば田中発議者にも補足をしていただきたいと思いますが、これは現行法でも上物によって違いが出るような施行令あるいは施行規則というものがございます。
例えば、土壌汚染対策法施行規則の第二十七条におきましては、除去の措置の対象土地区分としまして、「乳幼児の砂遊び若しくは土遊びに日常的に利用されている砂場若しくは園庭の敷地又は遊園地その他の遊戯設備により乳幼児に屋外において遊戯をさせる施設の用に供されている土地であって」云々ということがあるように、上物の用途によって現行の法律でも運用をきめ細かく対応していただいている。これはいいことだと思っておりますが、基本的に私どももその考え方を踏襲しているというふうに御理解をいただければと思います。
補足があれば田中委員にしていただきたいと思います。
今御答弁をいただきましたけれども、私個人の感覚としては、今、第二十七条、除去の措置ということでたまたま具体的な一つの例を挙げていただきましたが、具体的な措置をどうするかというのは上物の状況その他によって、対象とするしない、またやり方が変わってくることはあり得ると思いますが、そもそも対象にするかしないかという時点で外してしまうというのは私はどうかなと思います。
もう一つは、今おっしゃいました、例えばマンションの場合も、マンションの一部は公共施設であったりまた公共的な色彩が大変強いという部分があるとかないとかというように、いざ実際に政令でそういったものを具体個別に決めて、そしてそれを運用していくとなるとあいまいなところが大変に多くなってしまうのではないかなという不安が一つございます。
一方で、政府案第四条では、土地そのものに着目をいたしまして、今回二%から七〇%までというような数字が出ておりますけれども、カバーするケースをふやしていこう、こういうことで設定されているかと思いますが、これは土地そのものに着目をしてやっていこう、こういうことでよろしいんでしょうか。
先生御指摘のとおり、政府案におきましては、土壌汚染状況調査の要否は、上物となる施設の種類によってではなくて、土地の土壌汚染の有無に応じて決められるべきものだ、こういうふうな考え方に立っております。
なお、この考え方につきましては、中央環境審議会の答申でも明確に述べられているところでございます。
そこで、今までの議論を聞いてまいりましても、民主党案の提出者の方々から、もしくは先ほどの質問にもありましたが、三千平米以下のいわば小さな形質の変更が行われる土地について、簡単に言うと見逃しが出るのではないか、こういう不安が出ております。私自身も、率直に考えれば、小さな土地に関しては見逃しが出るんじゃないかなという心配もしているわけであります。その点、しっかりと、どう対策を考えているのかということをお話しいただければと思います。
一定規模未満の土地の形質変更の場合でございますけれども、まず、健康被害のおそれが本当にある、そういった場合には、現行法の第四条、これは改正後第五条になりますけれども、この規定に基づきまして都道府県知事は土地の所有者等に対し土壌汚染対策調査を命ずることができる、こういう規定がございます。したがいまして、この規定に基づきまして都道府県知事にしっかりと対応してもらうということが重要であり、そのことによって健康保護は図られるのではないかというふうに思っております。
また、政府案第十四条におきまして、自主的な調査で汚染が明らかになった場合に規制対象区域に指定することを申請する仕組みもまた設けたところでございます。
これらの措置により一定規模未満の土地についても人の健康保護の観点から必要な対応を行うことができる、こういうふうに確信しております。
二点、いいですか、もう一度質問させていただきたいんですが。
現行法で対応できるとおっしゃいましたけれども、現行法そのものが今、全体のケースの二%しか当たっていない中で、現行法で対応できる部分、二%の中の幾つかはわかりませんが、今度小さなものになるわけですから、二%よりもっとパーセンテージは少なくなってしまうと思うんですね。そうすると、そこの部分で対応できる部分はかなり減ると思うんです、少ないと思うんですね、全体の中で見れば。
そうすると、次は十四条の申請ができるという仕組みによって多くのところをカバーしていくしかないと思いますが、では、例えば民間の事業者等が自発的に申請をするようなことを実際に想定しているのか。民間の事業者もメリットがなければやらないわけでありますから、その辺のところを御説明いただければと思います。
現在の自主的調査の大部分は、土地取引において、土地の購入者の方に、土壌汚染があるかないか、あるいはあった場合はちゃんとした措置をとらないと売れない、こういうふうなことで相当部分の自主的調査が行われているわけでございます。
現在は、自主的調査で汚染が見つかった場合に地方公共団体に相談しに行っても、これは法律に規定がないから、ある地方公共団体では相談を受け付けない、こういうふうな例もあるやに聞いております。
そういうことで、今回、自主的な申請の仕組みを設けますれば、土地の売買におきまして、土壌汚染が見つかれば、法律に基づいて、法律の枠の中できちっとした対処をしてくださいということを、当然、買い手の方も求めるというふうに思われます。また、売り手の方にしても、ちゃんと法律に基づいて都道府県知事に申請し、必要な場合は都道府県知事から措置の内容についても指示を受ける。
こういったことで法律の枠内で対応を行うということになれば、いろいろな関係者の理解が深まるにも大きく資する、こういうふうに考えておりますので、自主的な申請制度につきましては相当効果が上がるというふうに考えている次第でございます。
確認をさせていただきますが、今のは、要は、売り手、買い手の売買のときに、例えばちゃんと行政を通して、そしてこれはちゃんと浄化できましたというある種のお墨つきをもらえれば、それが売買をする方々にとっての安心料にもなるし、また第三者に対するアピールにもなるということで、この申請というのは十分利用がされるのではないか、こういうことでよろしいんでしょうか。
ということで、一応政府の答弁はそうなんですが、こういう答弁に対して民主党の方々がどう思われているのかということと、これは質問していいのかどうかわからないんですが、さっき私、第二、第三と言いました。掘削手段と不適切処理で汚染が拡大をしていくわけですが、先ほど大臣が述べた政府案の柱の二番、三番に関して、民主党さんの発議者の方々でもし御意見があれば。この二つをお伺いしたいなと思っていますが、もしなければ結構でございます。
一点目の、現行法でできるんだということなのでございますが、先ほども私申し上げましたように、要するに、土壌汚染対策防止法というのは、附則の三条で、施行前に使用が廃止されたものは適用除外となっているわけですね。今回の改正案では、その附則の三条についてはいじっていないんです。だから、そこが私どもは問題だと。なので平成十九年にそれを出させていただいたわけでありますから、やはりそのことは必要だというふうに私どもは考えているということが今の答弁を聞いての感想でございまして、今のやりとりを聞いておりまして、坂井議員の非常な御炯眼に改めて感服をいたした次第でございます。
坂井議員は環境の専門家でいらっしゃるということでありますが、最初のお話のときに、汚染に対してどんどんどんどん直していけば幾らでもお金がかかるということであります。私は、原則的には加害者が責任を持つべきであって、加害者が負担するのが原則だと思う。その原則の上に立って、環境を守っていくというのが一番大事なことだと思うんですね。
それで、まず、環境がなぜこうなったかという環境省の発足は、御存じのように、要するに水俣病と四日市ぜんそくの、水と大気の問題が一番に出ました。ところが、土壌だけはなかなか法律的に、あのような急激な、劇的な死者や健康被害というものがなかなかなくてじわりじわりと来た部分がありまして、本当は大気と水と土壌の三つが一つになって初めて環境を守っていくという一つの土台ができる、その土台が、この前の新しい法律がようやくできて、三十年目でこの土壌汚染法が生まれたんです。
ですから、私は、土壌汚染だけを取り上げてやるのではなくて全体の中でやることが必要であるし、環境省が言っている三千平米というのはたまたま各県が基準にしている平米をやっているだけということと、それからさらに、平米が狭くても土壌汚染が非常に密度の濃い場合には当然かぶさってくるわけでありますから、今やっている法律の中で、五年見直しというものをもっともっと短縮をして、順次必要に合わせて見直しをしていく。
マンションにしてもそうでありますし、当面段階的に見直しをしていくだけであって、完全には直せないわけですから、そういう点で、これからも、この法律が成立をした後に、また必要な部分があったら、順次、短期間でもどんどんどんどん直すという姿勢をぜひ先生にも持っていただきたいなと率直に思いますし、環境省にもぜひそういう考えのもとに環境を守っていっていただきたいな、そのように思って答弁させていただきました。
どうもありがとうございました。
きょうの質疑をさせていただきまして、私個人的には、やはり今回の土壌汚染対策法では第二番目、第三番目となります掘削除去の偏重というものを是正していくべきであろうと思いますし、また、適切な汚染土壌の処理ということも必要だと思います。
また一方で、政府の案にございます土壌汚染の、発見されたものをいかに法律の枠内にうまく落とし込んでいくかということに関しましては、お互いのそれぞれの点もこれからまた考慮しながら、私はよりよいものをつくっていただきたいと思っております。
最後に、せっかく田中先生から一言触れられましたので、私も土壌浄化法という汚水処理を実際にやってまいりました。最終的には、穴を掘ってその下にシートを敷いて、下には落ちないようにしながら、水が浸透しないようにしながら汚水を流して、浸潤といいますけれども、サイフォンの原理によって水が下から上に上がっていくんです。サイフォンの原理で上に上がっていく途中で土中の微生物によって有機物が浄化をされる、こういう方法で汚水処理をやってまいりました。
三年間、一回もスーツを着ることなく、スコップを持って、一日六時間から穴を掘っていたわけでありますが、その中で感じたのは、やはり掘っていく中で土壌はどんどん変わってまいります。一メーターまでは大変に酸素がよく通りますので、空気が通りますので微生物もたくさんいて、汚水処理の効果もあるわけでありますが、一メーター二十とか一メーター四十とか、場所によってはどうしても深く掘らなければいけないところがありますが、そういうところでは明らかに処理能力が落ちるということも実感をいたしております。
今回せっかく環境省さんがこの土壌汚染対策法を所管されているのであれば、土壌を単なる物として見るのではなくて、土壌は明らかに生命の総体、物すごく生命がいるわけでありまして、生命そのものであります。土壌はやはり生命だということを認識しながら、生態系と絡めた汚染土壌の対策法というものをこれから考えていただいて、ぜひ提言をいただければ。これでは環境省がやってもどこの役所がやっても全く一緒の中身だな、私はそのように思っておりますので、それを申し上げさせていただいて、質問を終わりたいと思います。
どうもありがとうございました。