これより会議を開きます。
参議院提出、国公立の高等学校における教育の実質的無償化の推進及び私立の高等学校等における教育に係る負担の軽減のための高等学校等就学支援金の支給等に関する法律案を議題といたします。
この際、お諮りいたします。
本案審査のため、本日、政府参考人として文部科学省初等中等教育局長金森越哉君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
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これより質疑に入ります。
質疑の申し出がありますので、順次これを許します。池坊保子君。
公明党の池坊保子でございます。
本日、民主党提案の高校無償化法案を審議するに当たり、ちょっと一言私は申し上げたいと思います。
二〇〇九年度補正予算の関連法案、採決をとずっと申し上げてまいりました。衆議院で補正予算が成立して、速やかに採決に応じていただけたらと私は願いました。国民生活に直結しなくても、国民生活に多大な影響を与える研究者のこれからの科学の配分等、どうやってみんなが研究をしようかと待ち望んでおります。それは二十一世紀の日本にとっても極めて重要な影響を与えると思いますが、まだ採決がされないということを私は非常に残念に思っております。
にもかかわらず、きょう、この民主党提案の高校教育無償化法案を審議いたしますことは、この文部科学委員会が、それぞれの党派を超えて、二十一世紀を担う子供たちの教育をどうしたらいいか、あるいは科学技術の進展、また、人生を終えるまでどのような勉学をすることができるのか、そのような問題に対して私たちは高い共通の理念を持って、それを目指しているからだというふうに考えております。そういう意味では、私は、この文部科学委員会はレベルが高いのではないかと誇りにも思っております。
ですから、きょう私は、民主党提案だからというのにかかわらず、誠実に、真摯に審議を重ねていきたいというふうに思っております。
今、私はまさに、東大の小林雅之先生、教育社会学の先生の、高等教育のあり方について講演を聞いてきたばかりでございます。高等教育においては、日本は家計の五〇%を占めているんだそうです。にもかかわらず親たちが子供たちにそのような教育費を払うのは、日本人のDNAではないか。自分は苦労してでも子供には教育をさせてあげたい。これは、明治五年ですか、学制がしかれる前から、それぞれに寺子屋とか藩校で子供の教育に心を配ってきた。それを今日引き継いでいるのだとは思いますが、私はやはり、家計を圧迫するようなのは、少子化にも影響してくるから、これが好ましいことであるというふうには思っておりません。
確かに、経済状況の悪化によって、家庭の貧困を理由とした高校中退者というのが近年ふえております。授業料が払えないといった経済的な理由というのが、学力低下とか遅刻とか、こうした問題をも引き起こしているのが現状です。それで、貧困の世代間連鎖というのが起きておりまして、親の貧しさが子に引き継がれて、高校を継続することができない。今度はいろいろな問題を起こす。これが、ニート六十万、百六十万の引きこもりなどにもつながっていくんじゃないか。つまり、高校のつまずきがこの社会現象にもなっているというふうにも思ってはおります。
埼玉県では、百四十五ある県立高校のうち、二十校余りで中途率というのが三〇%を超えるという調査がございます。中には、二十六人の新入生のうち十七人が一年間に退学、残ったのは九人だけというクラスもあるんです。
私も、公明党の一員として、経済的理由で授業料が納められないで中退を余儀なくされた学生たちを最小限にとどめなければならないという思いの中から、昨年十二月の第二次補正予算の地域活性化・生活対策臨時交付金の中で、鳩山総務大臣に、これは高校生の授業料減免にも使えるようにしてくださいというお願いもいたしました。そしてまた国会の委員会質疑などで、再三、支援拡充というのを推進してまいりました。
二〇〇九年度補正予算の中には、都道府県に三年間の基金として四百八十六億積み立てまして、高校生の授業料減免や奨学金の拡充などを柱とする、教育費負担への緊急支援を行っております。私の常に持っております課題でもある、家計費の負担をなくしながら子供たちを勉強させてあげたいというふうには念じております。
日本国憲法第二十六条第二項には、「すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。義務教育は、これを無償とする。」と定められております。これが義務教育です。ですから、保護者は、学齢期の子を小学校、中学校などに通学させるように取り計らう義務があるわけです。そしてまた、無償としております。
それで、今回の高校無償化法案は、国公立、私立の高等学校等の保護者に就学支援金を支給することによって教育の実質的無償化を図るものだと思います。提案理由説明の中にも、現在、高等学校や専修学校等への進学率は九八%となっており、「これらの教育機関が準」、この準というのがちょっと気になるんですね、「義務教育的な役割を担っている」、持っているとおっしゃっていますが、では、高等学校を義務教育にしたいというふうにお考えなのかどうかをちょっと伺いたいと思います。
お答えを申し上げます。
まず、池坊先生の、高等教育あるいは高校教育に対して格差を固定しないという大変な強い思い、我々と全く同じ趣旨でございますので、大変私どもも意を強くいたしたわけでございます。
お尋ねの、義務教育化するのかということでございますが、今先生も御指摘のとおり、義務教育というのは、保護者は子女に普通教育を受けさせる義務ということでございますから、そういった意味で、高校段階を義務教育化していくという考え方は我々持っておりません。
ただ、提案理由の中で準と申し上げたのは、九八%もなりますと、保護者の方々が、先ほどもお話しいただきましたけれども、本当に御苦労をされて、自分たちのお子さんを何とか高校に行かせてあげたい、そういう社会的な責務というのを痛感せざるを得ない状況下にあるということで申し上げたわけで、義務化については我々は考えてございません。あくまで無償化を推進したい、こういうことで御理解をいただければと思います。
むしろ、九七・八%が高校に行くということに問題があるんじゃないか。それは、もちろん一〇〇%行った方がいいには違いありませんが、本当は余り勉強したくなくても、親が何となく社会の状況を見ると、高校に行った方がいいわよということで行く。
私は、義務教育終了後の高校のあり方というのをもっと真摯に審議しなければならないと思います。さっきも申し上げましたように、学校には入った、だけれども中退する、この高校のつまずきが今いろいろな問題を引き起こしていると思うんです。画一的な教育システムはもうやめるべきであって、複線的な、農業が好きなんだとか工業が好きだとか、そういう意味では、高専が人数が減らされたということも私は大変残念に思っているんです。
ですから、無償化になると、やはり行かなきゃだめなのよという風潮になるんじゃないか。むしろ私は、教育の内容をもうちょっと審議する必要があるんじゃないかというふうに思っております。これは、時間もそうございませんから、これから誠実に別の機会に審議してまいりましょう。
九七・八%の残りの二・二%の人が、では勉強がしたくないかというと、そうじゃない子供たちもいるわけです。親が病気だから生活費を確保しなければならない、あるいは妹や弟たちのために働かなければならない。こういう人たちのことを思いますと、学校に行っている人には就学支援金を支給せよ、では、こういう子供たち、働いて彼らたちは納税者にもなるわけですね。こういうことでは私は不公平感があるのではないかと思いますけれども、この辺についてはどうお考えでいらっしゃいますか。
私も高校教育をもう少し多様化、複線化していくということについては全く賛成でございますので、ぜひ、また改めて御議論を深めさせていただきたいと思います。
今回、私どもは、就学支援金の対象を「高等学校等」ということで、高等学校相当の、例えば高等専門学校とか専修学校とか各種学校とか、そうしたものを文部大臣が指定をすれば支援の対象にしていきたいというふうに思っておりますので、残りの二・二%の方々も適用をしていきたいというふうに思っております。
それから、加えまして、まさに働きながら定時制あるいは通信制に通っておられる方々、こういう方々も応援をしていきたいというふうに思っておりますので、いわゆる普通科の高校に我々全く限っているわけではございませんで、ただ、これから多様化する、複雑化する世の中で生き抜いていくためには、やはりさらなる教育を、もちろん実践教育も含めてでございますが、支援をしていくということが大事ではないかなというふうに考えているところでございます。
子供たちの支援というのは、私は、一律というのはかえって不公平感を招き、そして格差を生むというふうに考えております。一人一人のきめ細やかな支援こそが必要なんではないか。
それで、発議者がおっしゃる無償化の根拠というのは、一九六六年の国連総会で採択された国際人権A規約第十三条で、「すべての適当な方法により、特に、無償教育の漸進的な導入により、一般的に利用可能であり、かつ、すべての者に対して機会が与えられるものとすること。」というのが定められておりますね。
そして、残念ながら日本は、同条約を批准しながらもこの十三条については保留しており、全百五十七の条約加盟国の中で第十三条の留保というのは、日本を含む三カ国、ほかの二カ国はどこの国かといいますと、ルワンダとマダガスカルにとどまっているのが現状です。回答期間は二〇〇六年でしたが、現在も日本政府は回答をいたしておりません。
先進国の中で、高校、つまり後期中等教育が有償であるというのは、日本とイタリアと韓国ぐらいしかない。言うまでもなく、例えば大学でも給付つきの奨学金がない国というのは、今や日本だけなんですよ。韓国もなかったけれども、今度はそれをやるようにいたしましたから、いろいろな国を見ても日本だけだ。
こういうような流れを見ながらこれをおつくりになったのかなというふうにも私は思っているんですけれども、では、これはどういう形で支給するのか。家庭への給付という支給方法をおとりになるのかをちょっと伺いたいと思います。
今、先生からお話があった思いで私どももつくらせていただきました。
それで、では、どういうふうな支給をということでございますが、まず、支給権といいますか支給を受ける権利、これは家庭にございます。したがいましてそういうふうに規定させていただいておりますが、実務は、これは政令で定めていくというふうにしておりますので、その請求は、請求があるということをこの請求者が高等学校の窓口あるいは事務局等々とうまく煩雑にならないような事務手続は定めていくことが望ましいというふうに思っておりますが、あくまでそのお金をもらう権利は、私学助成金のような、私学助成金の場合は高等学校が受け取る対象になるわけですが、今回は家庭が受け取る権利があるというふうにお考えをいただければと思います。
家庭が受け取りますと、例えば低所得者の場合は生活が大変ですから、もしかしたら生活費に回るかもしれない。あるいは高所得者の人たちは、私立の場合も一律に十二万と考えていらっしゃるようですけれども、それは要らないかもしれない。そうすると、これはむしろ本当に教育に使われるのかなという疑問を私は持つんですが、なぜこれは学校でなくて家庭にとなさったのか、その辺を伺いたいと思います。
お時間もございませんので一々条文は引用しませんけれども、結局もらいっ放しで払われないということはないような規定はきちっと設けておりますので、きちっと払う意思でもって窓口でそのことを確認して、そして、あわせて学校側が事務的な手続としては請求をする。こういうふうな、いわばクーポン、バウチャー的なことで御理解をいただければというふうに思っております。
それから、お金持ちの方には必要ないのではないかという御指摘でございますけれども、先ほども先生御説明をいただきましたように、やはり国際人権規約の趣旨というのは、これは、お金持ちの子弟であろうがそうでなかろうが基本的に無償化にしていくということでございますし、先ほどお話がございましたように、イタリア、韓国を除いてほとんどの先進国が無償化になっていることでございますので、それをやはり我々としては、本来あるべき姿としては、全員無償化を目指していく。
ただ、国会の御議論の中で、その優先順位とかいうことをいろいろ段階的に御議論いただくということは、我々も、ぜひ成立に向けてそういう議論を深めていただければというふうに思っております。
細かいことをいろいろ伺いますのは、心配事があるから伺うのであって、決してあらを探そうというふうに思っているわけではないので、それは御理解いただきたいというふうに思います。
私は、さっきも申し上げたように、家計負担が多くなるのは、子供の将来にとって、社会保障というとすぐ医療とか年金とか福祉とかいいますが、とんでもないので、もちろんそれは大切ですよ、大切なのはみんなわかっておりますが、教育が最も社会保障で大きな幅を占めなければいけないというのは、ここにいらっしゃる皆様方の共通認識ではないかと思います。
確かに、おっしゃるように私立学校も二通りございまして、進学校などの非常に学力を重視した学校もあれば、低所得者であるけれども公立に入れなかった、そういう方々の受け皿になっているんです。これもまた重要な役割を果たしていると私は思うんです。だから、私立の存在というのは二通りあり、これは大切にしなければいけないというふうに思っております。
では、ちょっと昨日の質問の中にはお出ししなかったんですが、中学の私立に対してはどんなふうにお考えかというのを伺いたいんです。つまり、私学助成というのはありますが、当然高校だって私学助成があるわけです。これは、私立の高校生に対しても一律に平均して十二万ぐらいを支払おうとしていらっしゃるならば、中学校に行っている私立の学生に対してはどういう措置をとろうとしていらっしゃるのかを伺いたいと思います。
今先生のお話しになった私立学校にも二タイプあるという分析は、私も全く共有をいたしております。
それで、そういう分類をいたしましたときに、私立中学の場合は、何といいましょうか、やむを得ずそこに入れるということはないわけでありますから、親が、もちろん本人が好んでそこへ進学をしているわけであります。
一方で、私立高校の場合は、まさにおっしゃったように、県立、公立高校が十分キャパシティーとして整備できていないという中で極めて重要な役割を私立高校が担っていらっしゃる。しかしながら、私立高校は公立よりも相当高い。全国ベースでいいますと三十九万円ぐらいの負担でございますが、しかし、それを全額負担するのではなくて、公立と同等の額を負担させていただく。もちろん、所得が五百万円以下の世帯についてはこれはさらに倍額ということはしておりますけれども、基本的にはそういう考え方でございます。
一言つけ加えさせていただくならば、発議者も御存じのように、中学校だから、必ずしも自分が選んでというより、いじめに遭っているとか、諸問題を抱えて私立に行っている子供たちも多いということは、もちろん認識済みの御発言というふうに私は理解いたしますが、ならば、やはり中学校も考えていただきたいわよという思いもございます。
それから、低所得者層などは既に授業料の免除というのを受けておりますね。そうすると、就学支援金というのはそういう子供たちには支給されないのか。そうであるならば、家計が苦しい世帯というのは就学支援金の恩恵が受けられないというのもかわいそうだし、では二重になるのですかというようなことをちょっと伺いたいと思います。
就学支援金、これは授業料負担の軽減ということでございますから、そもそも払うべき授業料が軽減されている分については、そこが上限、こういうことになります。
あともう一点。ただ、私どもの現状認識は、これもほとんど共有していただいているというふうに思いますが、いわゆる二百万円強以下の世帯については、確かにいろいろな免除措置とか支援措置がございますけれども、二百万円超から四百万円あるいは五百万円、ここについては今支援措置がないんですね。
我々、二重のセーフティーネット論ということを最近強調させていただいているんですけれども、特に経済状況がこういうことになってきたときに、いきなり生活保護あるいは就学援助のレベルの手前に高校無償化ということをやることによって、何とかそこで自立的に子弟の就学、子女の就学を応援させていただく、ここを応援することによって今の大変厳しい家計を応援してまいりたい、こういうふうに考えているところでございます。
これは大切な法案でございますから、きめ細やかにちょっと資料を読ませていただきました。
年収五百万以下は、まあこれは政令で定めるわけですけれども、五百万以上と五百万以下とに差をつけよう、それで五百万以下は二倍にしようというお考えで、法律というのはすべてにくまなく平等であるということはできないので、どこかで線引きをしなければならないことは事実なのですが、それならば、四百九十九万と五百一万、これは倍になっちゃうでしょう。こういうような不公平感というのも出てくるのではないかと思いますが、その辺のこともお考えになっていらっしゃるんですか。
「政令で定める」ということになっておりますので、国会での御議論あるいはまさに予算のさまざまな御議論の中で、四百九十八万と五百二万円とでどっと差がつかないようなということは、既にいろいろと例もあるようでございますので、そういったことも参照しながら、政令制定の中で、今の御意見も踏まえて、よりよいものにしていきたいというふうに考えております。
趣旨はいいけれども、何かもうちょっと心配事がありまして、詰めなきゃいけないんじゃないのということを私は申し上げたいのですけれども、例えば財源、三百五十万の高校生掛ける十二万というと、大体四千五百億ですよね。これは恒久的に必要であるという。そうしたら、どこからその財源を出そうというふうに考えていらっしゃるのか、伺いたいと思います。
例えば、この四月の二十二日にいわゆる道路整備事業財政特別措置法が通りましたですね。道路特定財源は、国税、地方税合わせますと五兆三千億円でございます。ことしの予算を拝見いたしますと、いわゆる国土交通省以外の省庁に回った予算というのは六百億円でございますから、残りの五兆二千四百億円を、教育であるとか医療であるとか介護であるとか保育であるとかということには十分回し得るのではないか、こういうふうに私どもは考えているところでございます。恒久財源としてはそういうことでございます。
さらに、今国会の補正の御議論を承りますと、例えば、二兆円という財源の定額給付金事業なども行われているわけでありますから、そういったものを活用していけば、高校無償化、極めて重要度の高い課題だと思いますので、十分可能だというふうに考えております。
定額給付金は恒久的ではございません。これは恒久的にしなければならないので、私は別個のものではないかと思います。
それから、民主党をけなすつもりは全然ないんですが、この財源の確保というのがいまいち私は弱いかなという感じがするんです。きっと発議者は、予算組み替えによってガラガラポンをして予算を補いたいというふうに考えていらっしゃるのか、あるいは消費税というのも念頭に置いていらっしゃるのか、その辺はちょっとあいまいであるなというふうなことを申し上げたいと思います。
それからもう一点、やり方なんですよね。これは市町村にそのような事務を行わせるということですね。さっきも申し上げたように、三百五十万人いるわけです。そうすると、個人給付の事務を毎年度市町村が行うということは、この事務処理体制をどのようにしていくのか。これは整備が大変だと思います。職員の負担というのも大きくなると思うんです。それで、この事務処理経費の積算というのはおありになるのでしょうか。
私ども積算はいたしておりますけれども、これは、基本的には私立高校に御協力をいただこうと思っております。その中で一人一人まさに配る、配らない、これは逆にいうと、定額給付金の事務でも相当市町村が苦労しておりまして、私どももその指摘をさせていただいたところでございますので、そういう立場からきちっと詰めさせていただきました。
先ほどの御答弁の繰り返しになろうかと思いますが、いわゆる助成金の請求権あるいは受給権、これはもちろん個々人の個々の家庭にございますが、その実務は、それを証明する証票ということを、私立学校の授業料を払うわけですから、そのときに受給権を使ってということになりますから、最も効率的な、現場に負担のかからない形でやっていくことで、一けたぐらい以上、十分軽減は可能だというふうに考えております。
今おっしゃったように、定額給付金にも煩雑な事務をお願いしたことは確かですけれども、これは地域活性化臨時交付金によって賄うことにいたしましたので、これは市町村の負担にはならなかった。アルバイトとか臨時職員を雇うということで、むしろ地域の活性化に資することになったというふうに私は考えております。
今回の場合はそうでないから、これが大変なんじゃないかな。連携をよっぽどとらなければ、市町村に任せちゃっていいんでしょうか。市町村がまたこういう問題を抱えなければならないということになると思うんです。
それからもう一点は、小学校、中学校というのは地域に根差しておりますでしょう。だから把握しやすいんですよ。住民票などでわかる。ところが高校になりますと、市町村をまたがって子供たちは専修学校に行ったり専門学校に行ったり普通学校に行ったりいたしております。だからこれは把握が難しいと思うのです。そういう整理をもう一度きちんとする必要があるのではないかと思っておりますが、それについてはいかがでいらっしゃいますか。
鈴木寛君、時間が参っておりますので簡潔に願います。
もちろんその整理はする必要があると思いますが、今、学校はいわゆる在学証明書というのを出しますので、そのときに住所はきちっと確認をする。これは、入学あるいは在学中はずっとその住所をきちっと学校は捕捉しておりますから、そういったことを義務づけるというようなことを具体的な手続という中に盛り込んでいくことで対応していきたいというふうに思っております。
時間が参りました。
高校もさることながら、就学前の子供たちへの無償教育というのが必要であるんではないかというふうに私は提案をしたいと思います。
そしてまた、この無償化を高校教育でなさるならば、足りないところ、心配なところ、たくさんございますから、私もまたお知恵をおかししながら、ちょっと今はまだ不満足ではありますが、いいものをつくる方向性ぐらいはあるかなということを申し上げて、終わらせていただきます。
ありがとうございました。
以上で池坊保子君の質疑は終了いたしました。
次に、福田峰之君。
よろしくお願い申し上げます。
今は経済の状況が大変に厳しい中で、教育の機会の均等が奪われ、教育が豊かさの象徴になるような社会というのはつくるわけにはいかないと思っています。政治に携わる者として、法案提出者も私たち自民党も、教育が国の根幹をなして、そしてその機会をひとしく国民が享受するという意味においては、共通項だと私は思うんです。資源のないこの島国日本が豊かさをひとしく国民に提供するということになれば、人材をいかに育てていくかということは、これは各国の勝負になると思うんです。まさに、教育は国の運命がかかっていると言って過言ではないと思います。
今回、民主党提案の高等学校の実質的無償化策は、進学率が九八%の準義務教育的な役回りを果たすという現況を見れば、教育の機会を保障する意味があると法案の趣旨説明で言っておられますけれども、しかし、これはどんなすばらしい法案でも、今池坊先生からも話もありましたし、あるいは参議院の委員会の審議も議事録を見せていただきましたが、いわゆる恒久的な財源の見込みというものが明確でないと、維持存続するというのは、瞬間だけやることはできるかもしれませんが、やはりこれは、やるとしたら、維持存続するということが極めて重要なことになるんじゃないかなと思うんです。
改めてお伺いをしたいのですが、先ほども説明ありましたけれども、四千五百億の積算の根拠と財源の見込みを改めてちょっと伺いたいと思います。
現在の公立高等学校の授業料の交付税の基準額に生徒数の三百六十七万人を掛けますと、このような数字になるということでございます。
財源でございますが、例えば道路特定財源は、国、地方で五兆三千億円ございます。ことし一般財源化をされましたが、国土交通省以外に使われているのは六百億円でございますから、まだ五兆二千四百億円、国土交通省あるいは公共事業関係ということでございます。
私どもは、私もマニフェストの作成者の一人でございますが、コンクリートから人づくりへ、人の命へ皆様の貴重な税金をということを考えておりますので、この五兆二千四百億円を教育にまず回していくということの中で恒久財源として四千五百億円は十分に対応できる、こういうふうに思っているところでございます。
必ず道路財源の話が出てくると思うんですが、この道路財源を使ってほかの財源に持っていくとなると、当然、今道路で査定されたものは、ここをやめましょうとか、あるいはここをやめましょう、あるいはまた民主党のほかの提案も、これ以外にも私たち自民党とは違ういろいろな案が出てきているわけで、それもそういうところから財源を見出せば何とかできるじゃないかとか、そういう話が往々にしてあるんです。
これは常にパイは決まっているわけで、こっちにやったらこっち側が足りなくなるというわけですから、これをトータルで考えたときに、本当にこの四千五百億というお金が恒久的に常に集めることができるのかというと、要は、ほかの何かを削減しなければいけない。決してそれがどこか空中に浮いているわけではありませんから、削減しなきゃならないということを考えると、無償化するという方向性を私たちも決して否定するわけではないんですが、ここはやはりちょっと心配だなというのが、正直言って私の思いでもあります。
きょうたまたま新聞を見たら、私も知らなかったんですけれども、「鳩山代表に質問です。」というこの中に、まさしくこの高校の授業料の無料化の話がちょうど出ていたもので、私も、これは改めてきょう質問するんだなと思って何とも言えない思いがしたんですが、財源論というのはやはり非常に大切だなというふうに改めて思いました。
それで、この法案では、教育の機会均等を前提とすべきであるが、豊かな人まで無償化することは、格差の固定化に逆につながってしまうのではないかなと私は実はちょっと心配をしています。財源は無限にあるわけではありませんし、やらなきゃならないことは実は国にはたくさんあって、それで、お金がないから結局赤字国債発行だみたいな話になっていくわけですから、限られた財源を有効に使うと言うのであれば、どうせやるのであれば、できるだけ予算は少なくやった方がほかのところにもお金が回せるわけですから、こうした意味においては、私は、この厳しい経済状態だからこそ低所得者層に対して優先的にやはり配分をしていく必要性があると思いますし、どう考えても、豊かな者に対して一律に支給をしていくという考え方は、ほかのことに使えるという意味を含めて、そういうやり方だと格差が広がってしまうんじゃないかなというふうに思うんですが、これについては考えをお聞かせいただきたいと思います。
今、予算は少なくした方がというお話でございましたが、私どもは、経済の活性化あるいは家計への支援という形から、これは決して少ない方がいいとは思っておりませんで、つまりは、二十年前、三十年前であれば、いわゆる公共投資というのは経済波及効果、雇用創出効果も極めて高かったわけでありますが、この十年、十五年、非常にそういう意味での経済波及効果、雇用効果は落ちております。経済対策あるいは雇用対策の観点からも、むしろ家計を支援するということによって、現在、我が国の経済構造はGDPの六割が家計でございます。とりわけ輸出が極めて厳しい中で、我々は家計消費を刺激することによって経済を浮揚していきたい、こういうことを考えているわけであります。
確かに、民主党政権になれば道路工事は減ります。これはもう包み隠さず申し上げておりますが、その分を、こうした教育であるとか医療であるとか、ソーシャル・ヒューマン・サービスと言っておりますが、そうしたことに回し、そして、若年世代あるいは不安を抱えた世帯に対する支援をきちっとやるということが安定的な家計消費をふやすということにつながるというふうに思っておりますので、我々は、教育費は少ない方がいいということではないんです。
ただ、いろいろな御質問の趣旨は私もわからないわけではないので、例えばこれは、委員会等々で御審議をいただく中で、私どもは十分にこの四千五百億円をここに回した方がいろいろな意味でいいと思っていますが、この法案を御賛同いただけるという御議論の中で、二段階に分けろ、こういう御指摘があるのであれば、それは我々真摯に耳を傾けて、例えば附則などでこの二段階に対応していくということは十分に聞く耳を持っているつもりでございます。
ただ、何度も申し上げますけれども、先生には一回でございますので改めて申し上げますが、失礼をいたしました。国際人権規約では全員ということになっていますし、そして、多くの国々が既にもう何十年も前にそれを実施いたしておりますし、それから、実は一九四七年には我が国も、「新学校制度実施準備に関する件」という通達の中で、「高等学校は義務制ではないが、将来は授業料を徴収せず、無償とすることが望ましい。」こういう政府の方針を出してから既に六十年を超えている。こういう状況にかんがみますと、我々はやはり、精神、あるべき姿としては全員の無償化ということを法案できちっと明記をさせていただいているということでございます。
これを附則なりなんなりで二段階にせよ、それであれば賛成をしていただけるということであれば、これはまさに委員会の御議論に真摯に従ってまいりたい、こういうふうに思っております。
福田君、さっき提示されたあの新聞資料は、理事会の許可を得ていないので、以後気をつけてください。
○福田(峰)委員 委員長、大変失礼いたしました。申しわけございません。
高等学校は、そうはいっても義務教育ではないわけですね、先ほどもお話にありましたように。確かに各国の事情というのはあります。それは、国際的な標準というのがやはり日本だけ違うというわけにもいきません。ただ、各国それぞれ財政事情も当然違っていくわけですから、全部が全部、何でもかんでも一緒にするということではなくて、私たちの国はどうするんだということがやはり最も重要じゃないかなというふうに私は思うんです。
有効な税金の使い方ということを考えると、これから委員会の審議がどうなるかわかりませんが、もしこれをやるとしても、例えば、豊かな世帯まで支援金を給付するというのは私はいかがなものかなと思いますし、二段階という話がありましたけれども、所得制限なりなんなりそういうものをやはり入れないと、ほかに余ったお金の使い道もあるわけですから、それは議論していく必要性がやはり私はあるんじゃないかなというふうに思います。
経済的に厳しいという理由で修学困難な人が出てきているというのは、これは困る話でして、そこで文科省にお伺いしたいんですが、この困難な高校生に対しては、現在はどんな施策を講じているのかをちょっと教えてください。
経済状況が厳しい中にあって、学ぶ意欲や能力がありながら、経済的理由によって生徒が学業を断念せざるを得なくなることは、大変憂慮すべき問題でございます。
経済的理由により修学困難な高校生に対しましては、現在、すべての都道府県におきまして、公立高校の授業料の減免を行いますとともに、奨学金事業を実施しているところでございます。また、都道府県による私立高校が行う授業料減免措置への補助に対し、文部科学省が私学助成としてその一部を補助しているところでございます。
文部科学省では、これらの支援策につきまして、生徒や保護者に周知をするよう各都道府県に対して通知をいたしますとともに、教育費負担軽減に向けた各種支援策を取りまとめて報道発表し、文部科学省のホームページにも掲載したところでございます。
さらに、現下の経済情勢からは、経済的理由により修学困難な高校生がこれまでより増加していくことが見込まれますため、多年度を視野に入れた支援策が必要でございます。
そのため、平成二十一年度補正予算案におきましては、すべての都道府県で実施している高校奨学金事業や私立高校生の授業料減免措置への補助について、都道府県への新たな交付金によって基金を設置し、緊急支援を行うことといたしているところでございます。
今、現在の政府もこうした困窮者に対してはいろいろな施策をとっていると思うんです。
考えてみると、例えばこうした奨学金であるとか、これはいろいろな困窮者というところに限ってやっているわけですから、例えば、奨学金なり授業料減免とか、こういう制度を拡充して、発議者の趣旨、内容については、そこを拡充することでも逆にできるやり方というのはあるんじゃないかなという気が私はしています。そうすると、先ほどの所得の問題というものは少しクリアされるのかなという気がまずしているんですね。
そんな中で、これは準義務教育的な存在だという御認識だと思うんですが、例えば高校の中では、先ほども専修学校とかいろいろな話もありましたけれども、そうじゃなくて、実社会に出て働くという人も当然これは中にはいらっしゃるんですよ。そうなると、片一方は社会人になって例えば働けば、当然納税者になっていくわけでして、片や、例えば同じ同級生が税を払う側になり、片一方は高等学校に進学して、その税から支援金をもらう側になる。同世代がある意味分かれることになりますよね。
私は、働き始めた同級生の社会人が、同級生の所得がまだ少ないのに、例えば高等学校に通う同級生の支援にそのお金の一部が回っているという、それが何となくひっかかるところがあるんですが、これは、あえて高等学校に進学しないで社会人になっていくような方との不公平感みたいなものについてはどうお考えがあるのか、お聞かせください。
これは先生も御理解いただいておりますように、高校等ということになっておりますので、等の中で、高等専門学校、専修学校、各種学校、これをきちっと対象としていきたいと思っておりますし、それから定時制とか通信制とか、働きながら学んでいただく方をもきちっと対象としていきたいというふうに思っておりますので、要するに、学びたいという意欲を持っておられる方の中での不公平ということはないというふうに思っております。
さらに私どもは、この議論を私は、大学の希望者全員奨学金制度の議論でも以前の塩川財務大臣ともやらせていただいたり、ずっとこの八年間ぐらい同じ議論もさせていただいているのでございますが、私ども民主党は、やはりこれからは、知的立国というんでしょうか、教育立国あるいは人材立国、まさにソフトパワーの時代になる中、やはり人のヒューマンパワー、知の力、もちろん徳の力も含めて、人間力というものを最大限そこに投資をして、我が国が二十一世紀に、極めて厳しい国際社会を豊かに、そして他国からもリスペクトされるような国にしていく、こういうビジョンを持っております。
そういう観点から申し上げますと、確かに、全く勉強したくない方で納税しておられる方と不公平感というのはあるのかもしれませんが、我々は、むしろ多くの方々に、もちろん多様な学びの機会、それから働きながら学ぶ、ここは全面的に保障していかなければいけませんけれども、やはり学びというのは、これは生涯学んでいただくというのが望ましい姿と思っておりますし、私どもは、日本国教育基本法案の中で、したがって学習権というものが非常に重要だというふうに思っております。
前段おっしゃった生活困窮者の問題は、これは、憲法二十五条に定める、健康で文化的な最低限度の国民生活を保障するという観点でつくられている制度でございます。私どもは、高校無償化の問題は、憲法二十六条、並びに、我々が掲げております日本国教育基本法の学習権の実現ために必要な施策だというふうに理解をいたしておりますので、ぜひそのところを御理解いただきたいと思います。
実質的にも、結局、二百万円以下の世帯のところにはいわゆるそうした生活困窮者向けの支援制度が行くわけでありますが、二百万円から四百万円あるいは二百万円から五百万円、ここには全く今支援制度がないものですから、ここを応援したいということでございますので、御理解をいただければというふうに思います。
専修学校とかそういうところで学ぶ人は適用されるわけですけれども、学ぶというのは、学校に行って先生から学ぶということだけじゃなくて、中学を出て例えば親方に学ぶのだって学ぶんですよね。別に、学習というのは、一つの学校という名前のところじゃなくても、働きながらも学ぶわけですから、私は、働いている人と働いていない人のこの不公平感というものはどうなんだろうなということに対しては、答弁を求めませんが、何となくまだすっきりしないなと、実は今の答弁を聞いても思っています。
だって、例えば親方からいろいろなことを教わるというのは、実はあるんだと思うんですよ。そういうことも重要ですが、それは今回の支援金とは全く多分関係ない側面になってしまうんじゃないかなと思います。
私の認識も同じで、人は生きている限り学び続ける、これは皆さんと考えは同じですし、ただ、それはいろいろな場所があるということだと思うんです。
そこで、いろいろな場所と同時に、いろいろな時間があると思うんですよ。例えば高校という場もあれば、小学校の場もあれば、あるいは幼児教育の場もあると思うんですが、当然、それぞれの年齢の段階でいろいろな学びがあっていいと思うんですが、こうした中で、三つ子の魂百までと言われるように、幼児教育が果たすべき役回りというのは、私は非常に多いんじゃないかなというふうに思うんです。幼いころに学ぶという姿勢そのものを身につけていかないと、大きくなってもその姿勢がないと学べないわけですから、この学ぶということが習性になっていくというためにおいては、幼児教育というのは実はすごく大切じゃないかなと思うんですね。
そこで、文科省にこれはお伺いしたいんですが、幼児教育の充実というのは人間の将来にどんな影響を与えるのか、御見解があったら教えてください。
教育基本法第十一条に新たに規定をされましたように、「幼児期の教育は、生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なもの」でございまして、この時期に質の高い幼児教育が提供されることは極めて重要でございます。
また、近年、諸外国の研究におきましては、質の高い幼児教育が、その後の成績の向上や進学率の向上、所得の増大、犯罪の減少をもたらすなど、教育的、社会経済的効果を有するとの実証的な研究成果が得られております。
さらに、脳科学の分野におきましても、一般に、それぞれの脳機能ごとに、環境や訓練、学習により脳の構造や機能が大きく変化しやすい時期がございまして、その多くが幼児期に存在することが明らかになってきているところでございます。
私どもといたしましては、こうした幼児期の教育の重要性を踏まえ、今後とも幼児教育の振興に努めてまいりたいと考えているところでございます。
少子化社会が進む中で、幼児教育を受けられる環境を整備することも私は大切だと思うんですが、まして、幼児を抱える保護者の皆さんは若い人たちが多いですから、一般的に年齢が若くて就労期間が短いわけですから、当然所得が低いということは想像にたやすいと思うんです。一方、高校生というのは、それに比べれば親の年齢は上がっていくわけで、働いている日数もふえていくわけですから、幼児を抱える保護者よりかは所得が少しばかりでも私は高いんじゃないかなと想像がつくと思うんです。
そこで、幼児教育のその重要性や所得階層とかそういうことを考えると、これは順番の話なんですけれども、両方とも大切だと思うんですが、私は、どちらかというと、幼児教育を無償化させていくという方針、方向の方が優先順位としては高いんじゃないかなと思うんです。限られた財源ですから、そういう意味では、民主党さんの提案者の方は高校の無償化をなぜ先に優先させるのか、お考えをお聞かせください。
幼児段階の育ちを支援しなければいけないという認識は、私ども全く共有しております。したがいまして私どもは、これはもう既に国会に三たび法案を提出させていただいておりますが、子ども手当法案、月額二万六千円、年額三十一万二千円を、これは幼児教育に使っていただいても結構ですし、それから保育に使っていただいても結構ですし、それから、場合によれば無認可保育施設に使っていただいても結構です。とにかく、幼児教育の育ちを支援するというのは非常に多様なんですね。したがって、その使途の多様性に対応し得るということでこのような法案を提出させていただいておりますので、委員と認識は全く同じでございます。ですから、両方大事だというふうに思っております。
加えまして、私どもが把握しておりますのは、例えば年収四百万円世帯における子供の学校教育費負担、これは、お子さんが二人の標準世帯で、かつ、第一子が大体平均的には三十歳ぐらいで生まれ、第二子は三十二歳で生まれるというこの標準モデルを使いますと、第一子と第二子が高校に進み、そして、第一子が大学に進むあたりから、急激に家計に占める学費負担割合が増加をしてまいります。
例えば、両方の子供が高校に上がりますと、その世帯で申し上げますと五二%、そして第一子が大学に行きますと六三%、二人とも行きますと七三%という状況でございますから、ここは極めて緊急性の高いところではないかというふうに考えて、法案を提出させていただいているところでございます。
それから、先ほどの先生のお話で、親方に入るところ、大変大事だと思っております。私も十二年教鞭をとっておりますが、教育というのは、実学と座学、これを最も適切に組み合わせるということが重要でございます。ただ、親方にとっていただくためにも、授業料を親方にお払いして受け入れてくださいというのと、親方から要するに賃金をいただいて受け入れてくださいというのでは全く違うわけでありまして、これも、現在の日本の教育というのは、実学と座学のバランスが極めて悪いという認識は持っております。
これはもっと実学を重視しなければいけないというのも委員と全く私は見解を同じくしているわけでありますが、そういうこともきちっと後期中等教育の枠組みで支援をできるようにしていきたいというふうに考えているところでございます。
子ども手当の話は重々私も承知しています。子ども手当というのは、確かに、保育だとかいろいろなパターンがありますから言い方は変わるかもしれませんが、でも、使おうと思えばほかにも使えるわけですよね。別に、特定されて、これでなければいけないというわけではありませんから。
それだったら、幼児教育を無償化にするという形の方が、同じ定規の中では当てはめられるんじゃないかなという気が私はするんですが、どちらにしろ、やはりこれは財源には限りがあるわけで、高度経済成長期のような時代がこれから日本に来るとは、残念ながらとても思えません。ですから、当然、無駄を省いて大切に使っていかなくてはいけないんですが、あれもこれもというわけにはいかないというのは、多分認識は同じだと思うんです。
こんな中で、例えば子供の幼児教育のときの無償化をするにしても、あるいは高等学校の無償化をするにも、両方とも財源が必要ですし、限られたものがあるとしたら、やはりこれは優先順位というのはつけなきゃだめだと思うんですね。全部大切だというと何でも大切だになってしまいますから、そういう意味では、私たち自由民主党は、一人の人間の長い将来を考えたときには、あと、連動して日本の将来のことを考えると、まず入り口は、幼児教育の方の無償化が高等学校よりも優先順位は高いんじゃないかと私は思うんです。順番というのがやはり物というのはあると思うんですが、どういう順番をかけるかということこそまさしく政治が議論をして、財源が豊かでない以上は、どっちを先にするのということを踏まえていく必要性があると思うんです。
ここで、将来の日本の繁栄のために、幼児教育の無償化あるいは高等学校の無償化、どちらを優先してこれを推し進めていく方がいいのか、これは大臣の見解をぜひ伺わせていただきたいなと思います。
ただいま、福田委員から無償化のお話をいただいて議論をしているところでありますが、私ども、教育費全体の議論もしっかりとしなければなりませんし、その中で、家計費の負担、これが最近の経済状況で大変に深刻な状況になっているということでございます。
そういう中で、今提出されている高校の無償化ということも当然ながら議論するべきことでありますが、今、福田委員からお話しございましたように、財源が限られている、そして、教育の観点からどちらを優先した方がいいかということを考えますと、幼児教育につきましては、先ほど政府参考人から御答弁申し上げましたように、人間形成の中で幼児期、就学前の教育というのが大変重要であるということを申し上げたわけでございますが、同時に、少子化の問題、そして将来にわたってその能力を伸ばす、いろいろな意味で幼児教育が重要でありまして、そういう観点から、どちらを優先するかということを考えますと、当然ながら、幼児教育を優先していくことが必要であろうと思っております。
政府としても、骨太方針あるいは教育振興基本計画においても、幼児教育の無償化は明言しておりまして、我々文部科学省としても、研究会においての中間まとめでこの無償化を改めて明確にしたわけでございます。
もちろん、高校の授業料についても、教育費、この点についても、経済の状況から政府としても、あらゆる手だてで授業料減免あるいは奨学金の充実ということで今努力をしております。そして、この分野においては、やはり一律にこの無償化をやるべきか、あるいは低所得者に対する支援かということもしっかりと議論していく必要があると思っておりますので、今の状況から、今までずっといろいろな議論をし、そしてある程度政策的にも明言をされてきた幼児教育の無償化をぜひ優先していくことが大事だと思っておりますし、私どももそういうふうに考えております。
政策を与野党掲げて切磋琢磨してお互いが議論し合うというのは、非常に政治が進化することですから、本当にいいことだと私は思うんです。
今回提出していただきました高等学校の無償化は、私も、これは将来的にはちゃんと踏まえていかなければならない議論だと当然思っていますし、間違っているとか、そういう問題ではないと思うんです。ですから、この優先順位と財源についてまだまだ議論が残されているんじゃないかなと思いますので、引き続きこれはお互いに議論をしていくべきではないかなということを申し上げまして、私の質問を終わらさせていただきたいと思います。
ありがとうございました。
以上で福田君の質疑は終了いたしました。
次に、石井郁子君。
日本共産党の石井郁子です。
経済的な理由で高校から排除される若者を出さないという問題は、憲法二十六条がひとしく教育を受ける権利を保障しているように、政治の責任であります。
日本が批准している児童の権利条約、子どもの権利条約二十八条には、すべての児童に対し、これらの中等教育が利用可能であり、かつ、これらを利用する機会が与えられるものとし、例えば無償教育の導入のような適当な措置をとるというふうにしています。また、国際人権規約も、中等教育の無償教育の漸進的な導入と言っておりまして、国際的な動向からも高校の授業料無償化というのは必要なことだというふうに思うわけでございます。
そこで、まず発議者に伺いますが、本法案は、国公立生徒の実質無償化のために保護者に授業料相当額を支給するもので、その額は地方交付税の単価額で支給するというふうにされているかと思います。公立高校の授業料はほぼこの金額に基づいて決まっているということからだと思いますけれども、そもそも、地方交付税単価の金額、月額が九千九百円、年額で十一万八千八百円、全日制ですが、これは大変高いと思うんですけれども、まず発議者の認識はいかがかということを伺いたい。
そもそも、交付税単価がゼロ円になれば、この法律も出す必要がないということになるのではないかというふうに思いまして、そういうことでいいのかどうかということを伺います。
〔委員長退席、馳委員長代理着席〕
まず、交付税単価の多寡でございますが、そこは私も高いと思っておりますので、この引き下げは望ましいことだと思っておりますが、交付税単価をゼロにいたしましても、私立高校の授業料負担の軽減というものが残ってしまいますので、この部分についてはまずきちっと手当てをしなければいけないというのが技術的な問題でございます。
それから、交付税単価をゼロにせよ、こういう声は今までも長くあったわけでありますけれども、しかし、今日ここに至ってまだそういうことにはなっていないわけでありまして、高等学校に子供が通う御家庭の学費負担を下げていくという課題は、やはり国会できちっと御議論をいただいて、法律という形でその趣旨を明らかにし、そしてそれに基づく制度設計をするぐらいの国会の意思を示さないとこれはなかなかできないことだというふうに思っておりますので、この法案を出させていただいているところでございます。
それで、公立高校の場合なんですけれども、これは日本高等学校教職員組合の調査がございまして、二〇〇八年度高校生の修学保障のための調査というのがありましたが、授業料、入学金、PTA会費などの学校納付金、これは、制服、教科書、副教材、体育用品など、初年度の負担総額の平均というのは、全日制の女子で三十一万四千八百二十八円、男子で三十万八千六百二十八円ということになっているんですね。
だから、年額十一万八千八百円の支給を行ったとしても十九万六千円の自己負担ということになるわけでありまして、私は、本当に今の厳しい経済状況を見ますと、この支給額というのはもっと引き上げるべきではないかというふうに考えるんですけれども、この点はいかがでしょうか。
もちろん、財源が許せば、引き上げていくことは望ましいことだと思っておりますし、そういう形で国会が御議論を深めていただくことは大変私どももありがたいことでございますが、まず第一弾といたしましては、先ほども委員もさまざまな条約を引用されましたが、これは人権でございますから、まず人権が十分に実現をされていないと、そして、例えばこの条項を批准していないのはマダガスカル、ルワンダ、日本、この三カ国というお話が池坊委員からの質問にもありましたが、実はルワンダは留保を解除いたしまして、今や日本とマダガスカル、この二カ国になってしまったわけで、まずこの状況は一刻も早く解消をしてまいりたいということでございます。
その後に、この枠組みができましたならば、政令を順次改正することによって、今御指摘の引き上げということについては、これは現自民党政権は憲法二十六条の無償の範囲の解釈について私ども民主党と違う解釈をいたしておりますので、なかなか難しいかもしれませんけれども、政権がかわりましたならば、その授業料無償化の憲法二十六条の対象範囲を、今先生がおっしゃったものについても十分逐次検討をして追加的に対象にするということは、これは時の政権の二十六条の公権解釈によって十分可能だというふうに思っております。
私どもも、人権規約を政府が留保しているというのは大変問題だというふうにずっと主張してまいりました。
これは直ちに無償化と言っていないわけでしょう、先ほど読み上げましたけれども、漸進的に無償化をすると。だから、やはり一歩一歩というか、段階的に無償化をかち取っていくという精神ですから、そういう意味では一歩を開くということがまず大事だということは、私どももそのように考えているということも申し上げておきたいというふうに思います。
私立高校の場合でございますけれども、年収五百万円以下の場合は公立高校の二倍の額にするということになると、二十三万七千六百円の支給ということになるわけですね。しかし、二〇〇八年度の平均授業料、これは三十五万二千五百七十七円ですから、ここで既に十一万五千円の差が出てまいります。また、授業料、入学金、施設設備費を合わせますと七十万を超える、七十万六千六百九円という数字が出ておりますけれども、だから、二十三万七千六百円支給されてもまだ四十六万九千九円父母負担が残るということになりまして、これも大変大きな額だというふうに思うんですが、そこら辺への支援というのはどのようにお考えになっていらっしゃいますか。
ほぼ同じお答えになろうかと思いますけれども、今の困窮する世帯の状況を見ますと、可能な限り多くの額を支援していくことは大変望ましいことだと思っておりますが、もちろん限られた財源でございます。
そもそも教育費は、この衆議院の文部科学委員会の皆様方、大変私は敬意を表しているわけでありますが、昨年、対GDP比三・五%というOECD諸国の中でも極めて低位にある公教育財政支出をまずは先進国並みの五・〇%にしていこう、こういう御決議を全会一致でいただいた、これは本当にすばらしいお話だと思っておりますが、そういう中で、一歩一歩、今御指摘の部分についても対象とすべく頑張っていきたいなというふうに思っているところでございます。
私立学校に通う子供たち、親の負担というのは大変重いものですから、そういうことで申し上げているわけですけれども、私は、この私立学校へ通う子供たちへの支援というのはいろいろな形でもっと考えなくちゃいけないというふうに思っています。
都道府県が私立学校に通う世帯に対する授業料減免というのを行っていますね。これは既にいろいろな形で行っていますけれども、この法案にある授業料標準額の二倍、今言っている二十三万七千六百円、これを超える金額を助成しているというところがもう既に十県ございます。これは全国私立学校教職員組合連合会が本当に丹念に調査をされたことで明らかになっているわけですけれども、だから、この今予定している額を超える助成というのは既に行われているという問題なんですね。
そうしますと、私学通学者への負担軽減というふうに言うんだったら、やはりこの法案に規定される金額以上の助成というものがもはや考えられてもいいのではないかというふうに思うんですが、同じような趣旨の質問になるかもしれませんけれども、いかがでございましょうか。
私も多くの県で御指摘の措置が行われていることは承知をいたしております。しかしながら、それは極めて都道府県議会の構成によるわけでありまして、教育を重視しようという会派が多い、あるいはかつてそういう知事がいた、あるいは今いる、そういう県においては、それが十県になるんだと思いますけれども、こういう措置が行われているわけでありますが、まだ三十七都道府県については行われていないという意味で、まず三十七都道府県をきちっと手当てしていくということが一点。
それから、これは今のところ都道府県の財源ということでやっているわけでございます。国がこの部分をきちっと手当てをするということになりますと、あとは都道府県の地方自治の問題でありますが、そこに加えて今の財源を投ずることによって、国の施策と、そして都道府県の施策と相まって、より充実が図れる。
例えば、私は実は民主党の東京都連の幹事長をいたしておりますが、今、東京都議会議員選挙の議論の中で、まさに今の議論をさせていただいております。まさに国がこの部分をきちっと二十四万なり何を補てんすれば、しかし、東京はとりわけ私立高校の授業料が全国平均より極めて高くなっておりますから、その差分は都単独の事業として上乗せをするということを我が党の東京都の施策として推進をしてまいりたい、こういうふうに考えておりますので、今やっておられるところはなおさらに充実が図れるというふうに考えております。
一方、沖縄などの例がございますが、県の財政が厳しくなる中で、従来やっていたものをむしろ削る、県単独事業を削らざるを得ない、こういうことも起こっているわけでありますので、この措置が必要だと思っております。
確かに、地方自治体によって財政力、取り組み、いろいろ違いがございますので、なかなか一律にというのは難しい面もございますけれども、ぜひ、私立への支援の充実というのは国、地方ともに図らなければいけないという立場でお尋ねをさせていただいています。
私ども日本共産党も、昨年四月に、学費が払えず高校卒業、入学できない若者を一人も出さないためにということで緊急提案を発表させていただいております。この中で、私どもは、私立高校の授業料減免の拡充策として、年収五百万円以下の世帯では全額免除だ、年収八百万円以下の世帯で一部減額を行うという提案をしているんですね。
私学に通う世帯のうちで年収五百万円以下の層というのは約十万人程度ではないか、全体の一〇%というふうに推計されておりますので、この程度の層になら全額免除ということも可能ではないかというふうに私どもは試算をしたわけですね。この点、発議者はいかがですか。
おっしゃっている趣旨は理解できないわけではありませんが、私立高校というのは建学の精神に基づいてその教育の内容を決め、そうしますと、おのずと授業料というのは、これもまさに自主的に私学の自治で決めておられるわけでありますので、そうした多様な私学がある中で、全額ということになりますと、その中での金額のばらつきというものについてどういうふうに考えていくのかなということの中で、むしろ、今回は二十四万円余でありますけれども、低所得者世帯についてはそれをさらに一律にふやしていくという考え方の方が私どもは国民の皆さんの御理解を得やすいというふうに思っておりますが、方向性としては、基本的には考え方において大きな違いがあるわけではございませんで、この辺はまたいろいろな御議論をさせていただければと思います。
その辺、本当に今、家計の実態、子供たちがどんな思いで高校進学をしているかというようなことをいろいろ聞きますと、ワーキングプアで年収二百万円以下の層がぐっとふえているし、年収五百万円以下というと本当に生活自身も厳しいという中で、私学の授業料を払い続けるために、それこそ借金も重ねたり、いろいろなものを売ったりしながら学費を工面するという話をたくさん聞きますので、私は緊急策としてこのぐらいのことはぜひ考えなきゃいけないというふうに思っているところなんですね。
もう一点ですが、今申し上げたように、年収八百万円世帯の問題については提案者の方でちょっと触れられていませんので、この年収八百万円以下の層まで拡大しても、これは私学に通う世帯の五割なんですね。だから半分であります。私学に通う大半の人たちに授業料負担が軽減されるということを知ってもらうためにも、私は、年収八百万円以下の世帯に対しても、補助あるいは授業料の減額ということを今や考えていいのではないかというふうに思っているんですけれども、この点でも発議者のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
〔馳委員長代理退席、委員長着席〕
同趣旨のお答えになるかと思いますが、財源があればそういうことも考えなくはないわけでありますが、特にやはり必要性の高いところにまずは絞って、先ほど与党の委員の方々からは、我々の提案ですら過大であるというようなお話もございました。その中で、必要性、緊急性、そして国民の皆さんの御理解という観点から、そして、とりわけ今経済情勢の厳しい中で、二重のセーフティーネットといいましょうか、生活困窮者に落ちる、その以前のところできちっとやはり手当てをしていくという観点からいたしますと、まず五百万円以下のところに一つの重点を置いていきたい。その後に、きょう御指摘のことも踏まえていろいろ議論は深めていきたいと思っております。
以上、発議者にいろいろ伺わせていただきました。
今日、高校卒業というのは、多くの職業につくための、また社会に出ていくための必要条件となっているわけですね。そして、何度も申し上げますけれども、子どもの権利条約等々からも、すべての子供に利用が可能である、機会が開かれていなければいけないということになっているわけであります。
そこで大臣に伺いますけれども、大臣は、教育安心社会の実現に関する懇談会というのを立ち上げられまして、授業料減免や高学費軽減など教育費のあり方を根本的に議論したいということをあいさつされたと報道で知ったのでございますけれども、今議論されているように、経済的に困難な家庭に対する緊急対策、これは私どももいろいろ提案もして、まずそこはきちんとやりたいということでございますが、同時に、やはり高校無償化あるいは高等教育無償化に向けて、本当に世界の動向も踏まえると、我が国も大きく一歩を踏み出すときではないかとかねがね申し上げてきましたけれども、文科大臣の御見解を伺わせていただきます。
ただいま委員のお話にありました教育安心社会の実現に関する懇談会につきましては、つい先日立ち上げたわけでございまして、これは教育費について大所高所から、また中長期的視点で、これからの方向をある程度目指していくことでまとめていきたい。
この問題につきましては、我が省内においても、また無償化についてもいろいろな議論がされてきているわけでございまして、そういう中で、特に昨今の厳しい経済状況において、授業料減免あるいは奨学金の支援という緊急支援を行っているわけでございます。
教育費全体のあり方、これは昨年の教育振興基本計画の策定の段階においても、この委員会で決議をしていただいたような、教育費をやはりしっかりとこれからふやすべきだということで、その中身としてどうあるべきかということを具体的に今検討しようということで考えているわけでございます。
特に、昨今の経済状況で緊急的にはどういった支援が必要か。例えば幼児教育の無償化等も昨年来のいろいろな議論の中で明らかになっておりますので、そういったことを改めてしっかりと掲げていく。あるいは高校を初め高等教育の分野、ここはなかなかまだ議論が煮詰まらないところかもしれません。ただ、方向性だけは、ある程度の明確な形で出したいなと。
その他、実は教育を、これからしっかり、資質の向上も含めて、それにかかわる費用なんかもまだまだあるわけでして、昨年議論したOECDのGDP比三・五%から五%へというような議論も踏まえて、この懇談会である程度の方向性を出せたらという思いでやっておりまして、とりあえず、まだまだ議論が必要だと思っておりますが、来月あるいは七月ぐらいには一応中間的な方向性を出して、骨太なりの中に少しでも盛り込めればと思って、今議論しているところでございます。
大臣には、ぜひ、無償化に向けて方向性を出していただきたいということを強く申し上げておきたいというふうに思います。
本日は、あとの時間ですけれども、高校教育にかかわっては学費とともにもう一つ重大な問題がございまして、これは主として文科省に質問をさせていただきます。
全日制、定時制に定員が設けられておりますし、競争があるわけでして、入学の枠があるために競争による排除が行われている、これが今の実態だというふうに思うんですね。
この春、定時制高校に入れない子供の問題が新聞紙上でも話題になりました。これは十八都道府県で七百人以上という集計がありました。大阪では最多の百六十七人、京都で七十六人ですね。大阪では、これは重大な、大変な問題になりまして、募集枠を拡大して異例の補欠入試をして合格発表をする。発表の日は、それを見て、四度目の挑戦で受かりました、安心したと言って涙した女性がありました。その母親、パートをしているんですけれども、母子家庭では経済的に無理だ、私立は考えられない、本当に入ってよかったと。しかし一方、その傍らで、今回もだめだったと肩を落として引き揚げていく子の姿もあったということなんですね。
定時制の募集定員をずっとこの間減らしてきたんですね。それがこういう事態を招いているわけであります。
京都では、市内の募集定員、二〇〇〇年には千名ありましたが、二〇〇七年には四百五十名に減っている。その年にも四十二名の不合格が出ているんですが、にもかかわらず入学定員は十名減らしているということで、今、この統廃合計画というのは全国的にずっと、三十一都道府県で策定されているんです。
ここで政府に伺いますが、やはり生徒の修学の機会の保障というのは、条約の遵守の立場からも、これは政府の責任ではありませんか。これはいかがですか。
修学の保障については、当然ながら条約の考え方からいって政府の責任があると思っておりまして、そのように私どもも努力しているわけでございますが、特に今お話しの定時制の問題につきましては、定時制の入学者が全体的にはずっと長期的には減ってきておりまして、その年に応じてふえたりしているわけですが、特にことしにつきましては、やはり厳しい経済状況の影響だと思いますが、定時制に対する希望がふえて、それに対して定員がそのままだったような状況の中で、急遽対応したような格好になっておるわけですが、いずれにしましても、いわゆる何回かその募集、二次募集、三次募集とやって、できるだけ修学機会を奪わないようにしている。
それから、東京都なんかも新しい体系の定時制高校も設置をされ、そういった状況で、一応、いわゆる緊急事態といいますか、入学希望者がふえた段階で今対応しているところでございまして、今後、私もこういう状況を見て、果たして定時制が今後どういう入学希望者の推移というのがあるのか、そこら辺も想定しながら対応していかなければならないと思っておりまして、特に経済的な問題とあわせて、高校生においても多様な定時制が今生まれつつあるということでございますから、そういった実態をしっかり把握する中で、今後対応してまいりたいと考えております。
私がここで問題にしたいのは、子どもの権利条約は、進捗状況を国連に報告する義務があるんですね。初回は発効して二年目、その次が五年に一度ということで、その第二回の政府報告書、二〇〇四年なんですけれども、その審査には、今大臣お話しの、東京都が進めている定時制高校を閉鎖するという問題について、これを再考しなさいという勧告をされているんです。
しかし、このときの政府の答弁は、勧告に対して、そういう勧告に基づく指導は行っていません、行う気はありませんという報告なんです。私はこれを見て驚きましたし、そして、こういう二〇〇四年の対応が、その後、今日のような統廃合に拍車をかけるというか広げていくことにつながってきたのではないか。その意味では、やはり政府の責任は非常に大きい、重大だというふうに思うんですね。
それを一言申し上げたいのと、やはり今、高校入学を希望しても全日制から外れてしまう、定時制からも外れてしまう、本当に行き場のない子供たちが多く生まれているという問題。しかも、子供たちはやはり高校へ行きたいという声を上げているわけですから、私は、文科省、こういう勧告に対する態度をやはり改めるべきだと思いますし、修学保障のための指導を都道府県にきちんと行うべきだというふうに思いますが、この点で大臣のお考えはいかがですか。
児童の権利に関する条約に関する報告書の件につきまして、東京都のお話がございましたが、東京都としても、いわゆる生徒数の減少とかそういうことも踏まえて検討した結果であると思っておりますし、先ほどちょっとお話ししましたように、新しい定時制の高校も新たに設置して対応しているということ。
基本的に、高校については各都道府県が設定するということになっておりまして、その地域の状況、実情に応じて定員等を設定しておりますので、当然ながら、今後の全体的な定時制に対する実態把握をしながら、また国としての改めての考え方は示す必要があると思いますが、現時点で各都道府県が対応し、また、特にことしについては大変な厳しい経済状況を踏まえて緊急的な対応をしていると我々は考えておりますので、今後、また実態を踏まえた対応も考えていきたいと考えております。
ことしの状況はどうだったのか、ここを少しさかのぼってどうだったのかという実態は、本当に至急把握していただきたいというふうに思いますけれども、今大臣からは、東京都の例、これは例としての話なんですね、統廃合は全国的に進んでいるんですから。そういう事態がこの勧告に対する政府の姿勢によってやはりもたらされている。
ここに私は持ってきましたが、第三回の政府報告、昨年の四月に出されています。ここでも、東京都に対して指導は行わないという姿勢は踏襲されているんですね。
だから、国際法は遵守する義務があるわけでして、そして、高校生の修学保障というのを政府の責任として行わなければいけない、にもかかわらず、設置者任せにしているという問題があります。
きょうはもう時間ですけれども、子どもの権利条約については、やはり条約の十二条、子供の意見を尊重したり考慮することというのが中心的な精神だということは繰り返し言われているんですが、文科省は平成六年の通知の中で、条約の発効で教育関係について特に法令等の改正の必要はないと言い切っているんですね。法令だけじゃない、立法だけじゃない、行政指導も含めて、この権利条約がどのように進捗しているのか、進展を見ているのかということを国連に報告しなきゃいけないわけでありまして、私は、そういう立場からも、本当に子供の権利の全面実施というのを政府はもっと真摯に、まじめにやるべきだということを最後に強く申し上げまして、質問を終わります。
ありがとうございました。
以上で石井郁子君の質疑は終了いたしました。
次に、日森文尋君。
社民党の日森文尋でございます。
民主党のいわゆる高校無償化法案、大変御努力されておつくりになったということについて敬意を表したいと思いますし、積極的に評価をしていきたいということを最初に申し上げておきたいと思います。
幾つか似通った質問もあると思いますが、懲りずにぜひお答えいただきたいと思います。
最初に、先ほど来出ていますが、現在の高校進学率が通信教育を含めると九八%ぐらいになっている。これはもう法案が言っているとおり、ほぼ義務教育に準ずる進学率というふうに言えるんだと思います。これだけ多くの子供たちが高校に進学をし、保護者も、高校に進学することで、現在の日本社会で働き、生きるためにはそれが必要なんだ、こう考えているという現状を見ると、高等学校の義務教育化ということも一つの選択肢になると思うんです。
先ほどお答えいただいて、高校の義務教育化を考えているわけではない、ともかく、あくまでも無償化が目的であって、必ずしも義務化ではないんだという提案者のお答えもちょっと伺いましたけれども、この高等学校の義務教育化について、政府それから法案提出者、もう一度、具体的にといいますか、考え方をお聞かせいただけたらと思います。
高等学校の義務教育化につきましては、やはり、高等学校の年代について、能力とか適性とか関心、進路希望等が大変多様化されるわけでございまして、青少年に一律の高等学校進学を義務づけることが適当かどうかという議論が必要だと思っております。
また、義務教育化すれば、当然、憲法のもとで義務教育は無償ということになりますので財政的負担が生まれてくるわけでして、そういうことも踏まえて考えなければならない。
また、私立学校の扱いをどうするかということで、高等学校の義務教育化は、単に高等学校だけに限らず、学校教育全体の制度にかかわるものでありますから、これはやはり国民の幅広い理解を必要とする問題と思いますので、ぜひ、そういう点では、国民的な議論を踏まえて検討する必要があると考えております。
先生御承知のように、義務教育というのは保護者に義務を課すわけでございます。
高校ということになりますれば、もう十六歳を過ぎているわけでありますから、十分に自分で自分の人生等々を判断する能力も身についているわけでございますので、まさに国家あるいは政府と高校生との関係において、私どもは、その高校生の学習権の実現、こういう観点から高校の無償化を考えているところでございます。
これは十分御承知だと思いますが、私どもは今の高校教育は改善すべきところが極めて多いというふうに思っておりまして、すなわち、座学に余りにも偏り過ぎた、かつ学習指導要領が余りにも細かいことまで規定した、こうしたところは大いに改善をしていき、実学、あるいは先ほど来議論になっておりますところの弟子入りというのは教育学の理論では正統的周辺参加理論というわけでありますが、これは暗黙知の伝授という観点から申し上げると極めて有効なことでありますので、そうしたことは今の高校の学習指導要領を抜本的に、思想的にも、きちっと一から二十一世紀型に見直す必要があるとは考えておりますが、その上で無償化を実現していきたいと思っております。
先ほども述べましたけれども、進学率が義務教育に準ずるような実態になっている、しかし一方では、授業料が負担できないということで学業を断念せざるを得ない高校生もたくさんいらっしゃるという状況がありまして、これは一日も早く改善しなければいけない課題だと思うんです。
そこで、これも先ほど来御質問に出ていますが、国際規約のA規約というものがありまして、我が国はこの規約の第十三条第二項の(b)というものの批准を留保しているということになっているわけです。先ほど、義務教育と高校教育の違いみたいなことを大臣はおっしゃったので、恐らくそういう意味も含めて留保をされているのだという気もいたしますが、先ほど来、私もこれは後で質問しようと思ったんですけれども、もうルワンダは解除しました。日本とマダガスカルだけですね、これを批准しない、留保しているのは。というような、実に世界から見たらもしかしたら恥ずかしいような実態が現実にあるわけですよ。そういう中で、今現在なぜこれを留保しているのか、まず政府に改めてその考え方、理由をお聞きしたいと思います。
これは、ここにいらっしゃる高井さんが質問主意書などをお出しになって、答弁も読ませていただきましたが、ちょっと情けないなという気がしているんですが、改めてその理由をお聞かせいただきたいと思いますし、留保していることについて、提案者の側はどんな感想といいますか見解をお持ちなのか、お聞きをしておきたいと思います。
御指摘のございました国際人権A規約第十三条2(b)におきましては、「種々の形態の中等教育は、すべての適当な方法により、特に、無償教育の漸進的な導入により、一般的に利用可能であり、かつ、すべての者に対して機会が与えられるものとする」とされているところでございますが、我が国といたしましては、後期中等教育に係る経費について、負担の公平や無償化のための財源をどのように賄うのか等の観点から、これらの教育を受ける生徒に対して適正な負担を求めるという方針をとっておりますことから、国際人権A規約の批准に当たりまして、当該規定に拘束されない旨、留保をいたしたところでございます。
我々民主党は、今回のこの法律案におきまして、今度の制度設計においては高校教育の無償化を目指すということで、後期中等教育の無償化実現に向けた第一歩というふうに考えております。
そして、高等教育とともに、同項の「無償教育の漸進的な導入」部分を留保しておりますけれども、戦後、新制高校の制度設計の際には、義務制とはしないものの希望者が漏れなく進学できることが望ましく、将来的には無償とすることが想定をされております。
こうした経緯も踏まえて、すべての義務教育修了者に次なる教育の機会を保障するための第一歩として提出しておりますので、我々民主党が政権を預からせていただいた折には、一刻も早くこの留保を解除したいというふうに思っております。
以上でございます。
全くそのとおりで、先ほど金森局長がおっしゃったのはどうもお金の話で、金がないからできません、留保しているんですというふうにしか聞こえなかったんですが、先ほど大臣がお答えになって、こうした問題についても、教育の安心で、そこで将来的にはきちんと展望していくんだということになれば、これは日本政府としても、民主党政権というか野党政権ができる前に留保を解除したらどうなんでしょうか。一日も早く解除すべきだと思いますが、決意があったらお聞かせいただきたいと思います。
当然ながら、教育安心社会を目指すということで、そういう面も含めてしっかりと検討させていただきたいと思っておりますので、今後の方向性としては、そういう方向である程度結論が出ると考えております。
では次に、これもちょっと関連する質問になってしまうんですが、就学支援金という形態にした理由をぜひお聞きしたいと思うんです。
さっき、手続上の問題をいろいろ提案者から御説明いただきました。そうすると、学校への交付金ということであっても何ら問題ないのかなという気もしたんですね。各家庭への就学支援金とすることによって、むしろ手続が煩雑になったりするのではないかという、さっきちょっとそんな感想を受けたものですから、就学支援金制度にしたという理由について、改めてお聞かせいただきたいと思います。
お答えを申し上げます。
今現在、例えば私立高等学校が授業料の減免あるいは免除をいたしましたときには、その半額以内が県ないし、今現在は県ですけれども、交付をされる、こういうことになっております。これが半額以内というのは、まさに私学助成法の考え方、ひいては憲法上の、もちろんこの憲法の解釈についてはいろいろ両説あるわけでありますが、二分の一以内でなければいけない、いや、二分の一を超えてもいいと。ただ、いずれにしても、これは学界においても意見が分かれるところでありますから、そして、こういうことで数十年間運用してまいりましたので、その延長線に立ちますと、私学の場合は減免額の二分の一までしかいわゆる公的助成ができない、こういうことになります。
したがって、私どもは、そうしたことにかかわらず、きちっと必要な額をそれぞれの家庭あるいはそれぞれの学生に支援、助成をしたいということでございますので、こういう方式をとらせていただいているということでございまして、これは、我が党の私学助成といいますか、私学振興ももちろん引き続き重要でありますけれども、しかし、私学に通う学生の過去の実態を見ますと、結局この二分の一条項があるがために、公私格差、要するに、公立高校に通っている学生に対する税金の投入額と、それから私立高校に通う税金の投入額が著しく違っているという現状になっております。
こうしたことを解消していくためには、いわゆる憲法あるいは私学助成法の枠組みとは別に、就学支援金という形でそれぞれの家庭に直接交付するということになれば、これはいわゆる私学二分の一条項の問題とは全く抵触をしない、こういうことになりますので、このような制度を導入させていただいているところでございます。
先ほどこの質問も出ていたかと思いますが、改めてお聞きをしたいと思います。
生活保護で、平成十七年から高等学校就学費用の給付というのが行われるようになったということになっているわけです。資料によりますと、これで基本額とか学級費、教材代、授業料等々が支払われると。今、所得の格差が教育格差に直結しているという状況の中では、むしろ当然過ぎるほど当然だというふうに考えますが、先ほど、こうしたところにも就学支援金が支払われるということになるということで、これは二重のセーフティーネットなんだというお話がございましたが、改めて、これで不公平とかいうことが生じないのか、もう少し突っ込んで御説明があったらお聞きをしたいと思います。
いわゆる生活保護法というのは、これは憲法二十五条に基づく、まさに最低限度の国民生活を保障していくという観点からの措置でございます。その中で、いわゆる高等学校の就学費というのは、基本額、これはベーシックインカムとも言えるかと思いますが、それに加えまして、教材あるいは入学料、入学考査料、それから通学のための交通費、こういうところなわけです。ここは抵触はございません。ただ、御指摘のように、授業料もここで含んでおることは事実でございます。
ですから、授業料についてはどういう整理にするのかということはおっしゃるとおりでございまして、その整理については、授業料以外はいわゆる生活保護法に基づく生業扶助の方で見ていただいて、授業料は、このたび新しく創設をいたしました就学支援金の対象にしていくということで整理をさせていただいているところでございます。
それから、所得制限問題について、これも改めてになるんですが、提案者にお聞きをしたいと思います。
参議院の審議において、提案者の側から、先ほども同様のお話がありましたが、基本的人権を実現するという問題なんだというふうにおっしゃっておりました。確かに、その基本的人権を実現するという立場に立てば、所得制限というのは行われないというのが当然であると思いますし、全保護者に一律に支給をされるということになるんだと思います。
それはそれで理解できないわけではありませんけれども、高等学校の教育の無償化を基本的人権というふうに主張されるのであれば、これは先ほどお答えいただいたから答弁はいいんですが、私は高等学校の義務教育化もきちんと視野に入れるべきではないのかというふうに思いました。
それはともかくとして、先ほど出ましたけれども、交付税単価を基準に支援金が決められるということになっているようで、全日制の家庭で年間十一万八千八百円。しかし、これでは全体の費用を賄うことができないということが言えると思うんです。
そういう意味では、一定の所得を制限して、それを所得の少ない家庭の方に回して、だって、授業料三十四万ぐらいかかるわけですから、約十二万円補助するだけでは、学校への負担、教育費の負担を賄うには極めて不十分だ。この単価を引き上げろという先ほど石井さんの御意見もありましたが、当面、そういう所得制限をして、それで浮いた分と言うと怒られるかもしれませんが、それを一定の所得に達しない家庭に回していくことによって、実はもう少し手厚い支援ができるのではないかというふうに考えたんですが、その辺は、所得制限しないということの原則と、基本的人権という原則と、それから具体的な運用上の問題でどんなふうにお考えになっているのか、お聞かせいただきたいと思います。
これは基本的人権であるということでございます。それから、もちろん、世帯に対して支払う、あるいは世帯に受給権があるということではあるわけでありますが、さらに我々のこの制度設計の基本思想は、まさに学ぶ高校生、その人に対して給付をしていくということが我々の本旨でございます。
したがって、親が所得が高かろうが低かろうが、学ぶ人は、やはり基本的な人権の実現として受給権がひとしくあるんだということが我々の基本的な考え方にまずあるということは御理解をいただきたいと思いますし、これが我が党の言う日本国教育基本法案の学習権の保障だ、こういうことでございます。
しかも、結局所得把握というのは、基本的には前年度の所得把握になりますから、失業等々で突然、世帯の所得が八百万円ぐらいあったものが四百万円に落ちる、こういう事態等々あるものですから、特にこの経済情勢の変動が激しい中では、そうしたことに左右されることなく、若者が安心して学べるということのためには必要だというふうに思っております。
さらに、いわゆる五百万円以下についてもっと手厚くしろ、この御議論は私どもは真摯に受けとめさせていただきたいと思っておりますし、二倍ではなくて二・五倍にするとか、三倍にするとゼロになるわけでありますけれども、それは大いに御議論を深めさせていただきたいと思っております。
ただ、先ほども申し上げましたように、三倍にしてしまいますと、一応平均水準で申し上げますと、私学の負担がない、こういうことになります。このことが、逆に言うと、健全な私学の建学の精神に基づく自由な経営というものに対して、一定程度の社会的なプレッシャー、圧力になりかねないということを懸念いたしております。
つまり、要するに、標準だと三十九万円出しました、したがって、私学の授業料も基本的には三十九万円に抑えなさいという圧力がかかることは大いに想定をされるわけで、それは、私学の建学の精神に基づく、伸び伸びといろいろな私学の個性を出した教育ということに対して若干足かせになるので、丸々三倍というのはそういう問題にも触れるなと。
したがいまして、二倍を二・五にするとか、そういう御議論はありますし、そのために政令の中で世帯別の基準というものをより精緻にしていくということは、これは大いに検討をしてまいりたいというふうに考えております。
あと二点ほどあるんですけれども、先に各委員が質問した中身とほぼ同様の話で、実は、入学金等々を含めて学校負担は大変大きい、授業料だけでは本当の意味の支援にならないんじゃないですかということに対しては、これはだんだん引き上げていきたいんだというお話もございましたし、そういう決意も伺いました。ということをもって、これで終わらせていただきたいと思います。
ありがとうございました。
以上で日森君の質疑は終了いたしました。
次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
午後一時五十九分散会