ただいまから文教科学委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、平山幸司君、中曽根弘文君、義家弘介君及び那谷屋正義君が委員を辞任され、その補欠として横峯良郎君、神取忍君、森まさこ君及び相原久美子君が選任されました。
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政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
独立行政法人日本学術振興会法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、文部科学省高等教育局長徳永保君外三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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独立行政法人日本学術振興会法の一部を改正する法律案を議題といたします。
本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
質疑のある方は順次御発言願います。
民主党・新緑風会・国民新・日本の鈴木寛でございます。
独立行政法人日本学術振興会法の一部改正案について質問をさせていただきたいと思います。
まず冒頭、大臣にお伺いをしたいと思いますが、この法律は、いわゆる補正関連法でございますが、衆議院で私どもは、これは共同会派提案でございますけれども、修正をさせていただいた上であえて賛成に回らせていただきました。参議院におきましても、今日の質疑が充実した、そして納得のいく答弁が得られればそういう方向で対応ができるものというふうに考えております。補正予算につきましては私どもは様々な問題点がありますので反対をさせていただきましたが、この部分についてはきちっと党内でも議論をし、そして、このところはやはりこれからきちっと推進をしていくべきテーマでもありますので、この法案については、もちろん問題の点は直させていただいて、それは衆議院で直していただいたということ、そういう建設的な議論を重ねて、そして与野党で賛成をしていこうと、こういうふうな議論を党内でもあるいは与党の皆さんともさせていただいて今日の審議に至っているわけでありますが、こうしたことを今の麻生内閣はどのように受け止めておられるのか、ちょっとお聞かせをいただきたいと思います。
今回の補正につきましては、麻生内閣としても現在の経済状況を深刻に受け止めて、本予算を策定した後、更なる厳しい状況から、そして将来に向けての我が国の在り方等も含めて今回補正を組んだわけでございまして、できればすべてにおいて御賛成いただければという願いで、これも緊急的な経済対策あるいは将来に向けての投資も含めて、内閣として今必要だということで私ども判断してやっているわけでございまして、是非御理解を賜りたいと思っているところでございますが、そういう中で、この法案につきましては賛成いただいたということは大変感謝もし、また、しっかりこの問題には取り組んでいかなきゃならぬと決意を新たにしているところでございます。
この今回の法改正は、昨年、私ども、そして自民党の林芳正参議院議員、そして公明党の斉藤議員、共同でいろいろな作業をさせていただきまして、研究開発力強化法という法律を議員立法で、これも与野党で成立をしていただきました。
その中で、研究開発力を強化をしていかなければいけない、そのために必要な資金あるいは年度を超えて使い勝手のいい研究費の交付の在り方と、こういう議論をさせていただいて、そして法律もできて、その精神といいますか、その考え方に沿った第一弾ではないかなと、こういうふうにも理解をさせていただいているところでございます。
その中で、特に昨年も重要であるというような議論をさせていただきましたけれども、最先端の研究支援とそして若手研究者の支援と、この両方の観点から、それぞれ二千七百億円、三百億円の基金を積むと。基金でありますから、予算の単年度主義の弊害をある程度、何といいますか、解決できますということでございますので、そういう意味ではその方向に沿ったものだというふうに理解をし、評価もさせていただいているところでございます。
そこで、今日は、改めて我が国の研究開発力というものがどうなのか、大丈夫なのかという観点から質問をさせていただきたいと思いますが。
お手元の資料の四と五を御覧いただきたいわけでありますけれども、昨年も議論をいたしましたけれども、情報、環境、生命科学、ライフサイエンスと、この三つは非常に重要なとりわけ研究課題、研究分野だと、こういう議論はこの間ずっとされているわけですけれども、その中で特にライフサイエンス、これがやっぱり日本はなかなか諸外国に比べて基礎研究も応用研究も非常に脆弱といいますか、更なる振興が必要だと。情報などにつきましては、例えば応用、あるいは環境についても応用、ここは民間企業がかなり担っていただいておりますので、もちろん情報や環境についても基礎研究については更なる支援が必要だと認識しておりますけれども、ライフサイエンスについては基礎も応用も臨床も相当てこ入れをしていかなければいけないなと、そういう議論をさせていただきました。
そういう中で、資料の四でございますけれども、ライフサイエンスの中核を担う医学論文でございますが、これ、二〇〇四年以降、日本は一〇%ぐらい減っているわけですね。世界全体は七%ぐらい増えていると。まさに、今でも更に強化をしていかなければいけない臨床あるいは生命科学分野、医学分野の研究、これ基礎も含めてですけれども、のところが、ここへ来てまた水を空けられていると。
このことは大変に憂慮すべき事態だと思いますし、かつまた、その理由は何かということを見てみますと、資料の五でございますけれども、結局、医学研究の中核を担う大学の医学部あるいはその附属病院、この教員あるいは教職員の皆様方が診療時間が極めて多忙になっているがために、例えば平成二十年で申し上げますと、診療時間が増加したとお答えになっておられる、これは国立大学協会のアンケートでございますけれども、六六・七%の方々が増えたと。そして、教育は、教育もこれは問題なんですけれども、減少したという人が二四・四%います。結局、診療時間の増加のしわ寄せが教育の減、さらには、決定的に効いておりますのは研究時間、研究時間が減少したという方が七七・八%と、こういう状況でございます。
このことが先ほどの医学論文の、世界はどんどん伸びている中で、七%も伸びている中で日本は一〇%下がってしまうと、こういうことにつながっているわけでありまして、まず前半は、大学附属病院、とりわけ国立大学の附属病院が今置かれている状況について少し議論をさせていただきたいと思います。
私は、今、国立大学病院は、これはトリプルパンチというふうに言わせていただいているんですけれども、そういうふうな状況にあるんじゃないかと。つまり、まず二〇〇四年に国立大学が国立大学法人になりました。法人化によって、後で詳しくお伺いしたいと思いますが、まず膨大な長期債務を抱えたと。その元利償還ということを負っていかなければいけない、国立大学法人が。そして、と同時に、交付金が、五百八十四億円あった国立大学病院運営費交付金が二百七億円、まさに三分の一に減らされてしまったと。このまさに国立大学の法人化に伴って、法人化がいけないんじゃないんですけれども、法人化をきっかけとして債務を負わされ、そして交付金を減らされると。これが第一のショック。
それから二つ目は、診療報酬も減らされました。これは四度にわたる診療報酬のマイナス改定がありまして、つまり、二〇〇二年にはマイナス二・七%、二〇〇四年にはマイナス一・〇%、二〇〇六年にはマイナス三・一六%、二〇〇八年にはマイナス〇・八二%で、実に四回にわたる診療報酬マイナス改定で約一割弱の診療報酬水準が下がっているわけです。これはもとより国立大学附属病院にも同じ影響。さらに、大学病院というのは大変に高度な医療をやっていますから、そういう意味での打撃は一割を超える診療報酬減と、こういう影響を受けているというふうに思います。
そしてさらに、この診療報酬改定でもって様々な影響が生じておりまして、診療報酬改定の結果、他の病院がどんどんどんどん医療機能を縮小をいたしております。
例えば救急で申し上げますと、二〇〇一年、四千三百四十七か所あった救急医療機関が二〇〇七年には二百十八か所減って四千百二十九か所に減っていますし、したがって救急を大学病院が負わなければいけない役割というものが増えてしまった。あるいは公立病院は、これは公立病院改革ガイドラインというものが二〇〇七年に出まして、その結果、公立病院どんどん縮小しております。都立病院も十四あったのを七に減らすとか、あるいは八百三十七の公立病院のうち、診療報酬改定等々もありまして八〇%が赤字になってしまった結果、全体の一九%に当たる百五十九病院が統廃合、再編、あるいは十二病院が民間譲渡、十病院が指定管理者制度になり、十八病院が診療所化したということで、公立病院も崩壊していると。銚子市民病院の事例あるいは岩手県の事例というのは皆様方もよく御承知のことだと思います。そのこれまたしわ寄せが国立大学、あるいは私立大学も含めて大学附属病院に来ていると。
それから、三つ目でございますが、それはまさに行政改革推進法で国立大学の人件費、これに対して五%のカットが掛かっています。私どもは、先ほどこの参議院の文教科学委員会に提出させていただいた、公的教育機関の人件費を削るという行革推進法のその条文を削除しろという法律を提出させていただいて、可決していただきました。あれは主として、公立も入りますけれども、あの中の条文には国立も入れておりますから、国立大学の定員についても私どもの法律ではここは削除させていただいているわけでありますけれども、いずれにしても行革推進法で人件費削減になったと。
後でまた詳しく申し上げますけれども、人件費削減でもってどんどんどんどん国立病院の医師の立ち去りというものを促進をさせたと。それから、加えて、二〇〇四年から導入をされました新臨床研修制度でございます。結局、それまで五千九百二十三人いた研修医の在籍が、現状で申し上げますと三千五百九十一人ということで、実に二千五百人もこの新臨床研修制度の発足によって大学から物理的に人がいなくなってしまったと。
こういうまさにトリプルパンチの下で国立大学病院、大学病院が大変な状況にあるということであります。結果、二十代の大学病院勤務医師の平均の一週間の病院滞在時間というのは何と八十四時間、平均が八十四時間ですから、ということが医療崩壊につながっているということでございます。
これまでも予算委員会などで御質問をさせていただきましたけれども、改めて伺いますが、この国立大学病院運営費交付金、これ三分の一に減ってしまったと。まさに大学附属病院というのは、地域の医療を守り、そして人を育てる、極めて重要な役割を本当に担っていただいているわけで、ここに対しての運営費交付金をやはり私は二〇〇四年の水準に少なくとも戻すべきだというふうに思っておりますが、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
ただいま御指摘の大学附属病院の運営費交付金につきましては、効率化を求める観点から、毎年度経営改善によって二%の病院収入の増額を求めておりまして、その当該増額分をあらかじめ交付金から減額するという仕組みとなっておりまして、先ほどお話ございましたように、平成十六年から二十一年までの間に三百七十七億円の減少をしているところでございます。さらには、診療報酬の減額改定、これもお話ございましたとおりでございまして、現在、国立大学病院では大変厳しい経営状態になっていることと認識をしております。
このために、今年度の補正予算においては、緊急的に例えば放射線治療や救急医療のための診療用設備の整備、これは三百億円でございます。また、NICU等周産期医療のための診療用の設備二十六億円、医療補助職員や看護助手等の新規雇用経費、国公私全体で三十億円を計上して支援をしているところでございますが。
やはり運営費交付金につきましては、今後、第二期の中期目標期間、これは国立大学法人に対する運営費交付金の算定方法をこれからどうするかということで検討を始めておりまして、私どもも、この国立大学病院の運営費交付金についても大変な危機感を持っているところでございまして、交付金総額の確保に努めるとともに、算定方法の検討、これに当たってしっかりと今後対応していきたいと思っているところでございまして、国立大学病院が、教育、研究あるいは診療の場として機能を十分に果たせるように今後とも支援を充実させていく方向で検討してまいりたいと考えております。
今お話がありましたが、この人件費の部分が三十億というお話でございました。これでは全然足らないですね。後でNICUの話はもう一度申し上げさせていただきたいと思いますが、これ、大学附属病院が大変だということは、これは診療科の偏在の加速にも大きく影響をしておりまして、つまりは、例えば二〇〇三年には日本外科学会への入会者が千二百四人でございましたが、二〇〇六年には八百六十三名、実に三割減っているんですね。日本外科学会は、このままいくと二〇一五年には一人も新しく外科医にならないと、こういうことを発表をいたしております。
これは、まさに医学生あるいは研修生がこの大学の病院で、外科、あるいは産科もそうです、産科はもう全体の産科医が一割ぐらい減っていると、こういうことでありますから、こういう小児だとか外科だとか産科だとか救急だとか、こういう惨状を見ているがために、本来、今の診療科というのは非常に、命を助け、まあお医者さんという仕事はすべてそうでありますけれども、とりわけ救命の、あるいは救急の極めて重要な仕事で、やりがいも他の診療科に比べて決して劣るものではないけれども、余りにも過酷で、このままでは自分自身が燃え尽きてしまうと、こういうことでありますから、やはりそういう観点からも、この大学附属病院の就業環境というものは何とか改善していかなきゃいけない、そのためにやはり人員というものはきちっと手当てをしていかなければいけないというふうに思っております。
現に、これ、今公立病院の閉鎖の問題はメディア等々でも報ぜられるようになってきましたけど、私、このままいくと次は大学病院だと思うんですね。といいますのは、今でも運営費交付金が減額をされていて、三八%の大学附属病院が赤字ですよね、実質赤字ですよね。とりわけ、この四十二附属病院中六病院は業務欠損が発生しておるわけです。この六つの大学は本当にもうぎりぎりと、こういう状況です。市立病院がつぶれてもその医療圏はもちろん大変でありますが、最後の最後のとりでの大学病院がつぶれれば、その圏あるいは、何というんでしょうか、東北地方だったら東北地方、九州地方だったら九州、四国だったら四国、もうそのブロック自体がおかしくなってしまうということでございます。
ですから、やっぱりここの重要性というものは是非、文科大臣は御理解いただいていると思いますが、少なくとも麻生総理は全く御理解いただいてないと思いますので、きちっと改めて関係大臣にこの共有をしていただきたいというふうに思いますし、それからもう一つは、先ほどは業務欠損が六病院ということでありましたが、長期借入金、さっき申し上げましたように二〇〇四年で法人化されて長期借入金の償還も負わされましたので、それをカウントしますと十六の附属病院が実質赤字と。さらには、これは新しい新規の設備投資は入っておりません。しかし、大学病院の役割を果たすためには新規設備投資もしなければいけない、人員も増やしていかなければいけないと、こういうことになりますと、ほとんどの病院が極めて厳しい財政状況にあるということだと私は理解をいたしております。
そこで、今申し上げました長期債務、二〇〇四年から突然負わされてしまった長期債務でございますが、これ、どれぐらい今あるんでしょうか、お答えをいただきたいと思います。
国立大学病院の長期債務につきましては、もうこれは実は法人化の後に言わば負わされたということではなくて、言わば国立学校特別会計の時点におきましても、国立学校特別会計全体として各病院が行う施設整備あるいは新たな大型の診療設備の購入等につきましては長期借入れを行い、これを、言わばすべての国立大学附属病院が一括して債務を負っているという姿を負っていたわけでございます。その時点での債務がおよそ一兆円ございました。これについては現在、六千二百四十五億円まで減っているわけでございます。しかしながら、一方で十六年度末から言わばまた新しくそれぞれの大学で再開発や施設整備を行っております。こういう法人化後に新たな投資のものが三千百三十九億円ございまして、総計で九千三百八十四億円となっております。
確かに、以前でありますれば、すべての大学で全体として一体となってこれを負担をし、これを返済をしていたものが、法人化の時点で突然個別大学別にそれぞれ債務が負わされてしまったということについては、若干その債務の在り方として不公平であるというような御指摘もいただいております。こういったことについては十分認識をしているわけでございますが、私どもとすれば、こういったことも踏まえまして運営費交付金というものをこれまで措置をしてきたわけでございます。
この長期債務の問題は、運営費交付金の充実とともに、長期債務をやはりどれだけその負担をやっぱり軽減するのかと。あるいはその負担を、もっと国立大学附属病院で負っていくということではなくて、まさに地域の中核、あるいはまさに人材を育てるのは大学附属病院ですから、そういう観点から改めて私どもはその長期債務軽減、抜本的な軽減について考えるべきだというふうに思っておりますので、そこは是非改めて御議論を、御検討をいただきたいと、こういうふうに思います。
それで、資料の二を御覧いただきたいんですけれども、結局、診療報酬改定で何が起こったかということなんです。結局、これは一番上の米印の線がありますが、これは資格を持っていないあるいは資格を必要としない医療機関での従業員の従事者数でございます。つまりは、診療報酬改定で病院収入が減りました。今や一割ぐらい減りましたと。一方で、看護師さんは七対一看護とか、あるいはお医者さんはちゃんとその病床数に応じてお医者さんは何人以上確保しなきゃいけないということがこれは決まっていますから、そうするとそこは減らせないと。
そうするとどうなるかというと、結局、そういうふうな規制のない職種、しかしこれもチーム医療の中で極めて重要な役割を担っている職種でありますが、その職種の方々を切らざるを得ないと。したがって、これが約十万人ぐらい雇用を削減されているわけであります。この中には、まさに看護補助をしていただいた方々とかあるいはそのお医者さんや看護師さんたちの、特にお医者さんですが、いろいろなそのドキュメントワークといいますか、文書作成とかあるいはそのカルテ管理の手伝いとか、そういう極めて重要なお手伝い、医師の直接的なサポートをしていた、いわゆるクラークと言っていますけれども、そういうクラーク、そうした方々がここでばさっと切られちゃったわけですね。
そうすると、医療崩壊がなぜ起こっているかというと、今までこの看護補助さんのやっていた仕事を看護師さんがやらなきゃいけなくなってしまう、あるいは今まで医療クラークの方にお願いをしていた仕事を医師自らがやらなければいけない、あるいはその玉突きで、今まで看護師にお願いしていた仕事を医師自らがやらなければいけないという中で、医師の多忙が更に悪化して、そして医師の立ち去りにつながっていると、こういうことでございます。
私は、国立大学あるいは大学附属病院立て直すためには、きちっとやっぱり医師数、コメディカル数あるいは職種別の人数あるいはその平均年齢あるいは勤続年齢あるいは給与、そして、それぞれの診療科別にどういうチームが必要で、どういう医療をやっているのかという辺りをきちっと把握をして、そしてこの大学病院の問題についての議論をしていきたいということで、今どういうふうに文科省はその実態を把握しておられるんですかということを伺ったんですけれども、余り私が求めていたものを全部いただけたわけではないんですが、これちょっと、今どうでしょうか。あるいは、今後きちっとそういうところを把握していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
御指摘のように、私どもとして、四十二の国立大学附属病院全体について、言わばそこで雇用されている職種の全体について詳細なデータがないということは御指摘のとおりでございます。
ただ、個別の大学の様々な例をお聞きいたしますと、およそ例えば六百床程度、言わば俗に言う新設医大と言われたところの病院でございますが、こういったところでは、大体一千名強の職員のうちコメディカルのスタッフが六百六十七、六百七十名ぐらいでおよそ三分の二と。あるいはまた、四十二の国立大学附属病院全体においては五七%というようなことは承知をしております。
ただ、具体的にそれが、先生御指摘のように、平均年齢でございますとか、具体的にそれがどういう雇用形態でそれぞれについてどういう処遇がなされているかといったことについては把握していないわけでございます。
これまで私ども、法人化して以降、各病院の実態を聞くために各大学の病院の院長先生に来ていただいて、私どもの担当審議官のところでじっくりきちっと情報交換をするというようなことで把握に努めてまいりましたが、今後そういったことについてもきちっと把握をするという方向で少し、それぞれの具体的などういう形で把握ができるのか、どういうことが必要な情報なのかといったことについて検討していきたいと思っております。
それは本当にきちっとやっていただきたいと思います。
それから、やっぱり国立大学財務センターというのがあるわけで、まさにそこがその長期債務あるいは債務管理のことを大学と協力してやっておられるわけですから、当然その債務管理をする以上、そのそれぞれの大学病院がどういう経営状況になっていて、そのコスト構造がどうで収入構造がどうでということを把握するのは、少なくとも国立大学財務センターというのはこれ当然の仕事だと。そこからやはり文部科学省が必要に応じてそういった情報なりデータなりというのはこれはきちっと共有しておかないと、運営費交付金を増やしてくださいという財務省への要求も私はできないと思いますし、やっぱりそういう体制だから、ちょっと口幅ったい言い方ですけれども、三分の一切られちゃったということも大いに反省をしていただいてですね。
それから、今六百床当たりで職員が千名というお話ありましたけれども、これも例えば国際比較をするともう全然足らないわけですね。今私のところにボストンの非常に高度な医療機関のデータがありますけれども、そこは三百床です。そこで職員全体が二千人ぐらいいるんですね。六百床ということは四千人ですよね。そうすると、アメリカだと六百床の病院やるのにやっぱり四千人。日本は千人と。こういう状況でやっているわけですから、それはやっぱりこれ多忙になるのは当たり前で、アメリカでは四千人でやっているところを日本では千人でやっていると、こういう実態。あるいは、とりわけその場合に、アメリカの場合は、例えば今六百床の事例を挙げられましたから、やっぱり七、八百の医師は要るんじゃないでしょうか。
というようなこともきちっと把握をしながら、やはり私どもは先進国ですから、その先進国並みの医療、特に高度医療、地域医療というものをやっぱり推進していくためにはどういうふうな体制が必要で、そのために必要な経費はどうかということは、やはりきちっと把握をしていただきたいと、このように思います。
そういう観点で、昨年の末に文部科学大臣がNICUの問題意識をいち早く厚生労働省よりも持っていただいて、そのことにメッセージを発していただいたことは私は評価します。
しかしながら、それの中身ですよね。周産期医療の環境整備事業というのをやっていただきましたけれども、あるいは冒頭大臣からも御説明がありましたけれども、結局ハードなんですね。もちろんハードも必要です、ないよりはあった方がいい。しかし、今一番重要なのは人をどうやって確保するかと。特に、NICUの場合はこの新生児科医という人たちをどうやって確保するかということが極めて重要で、手元に、例えば総合周産期母子医療センター、これを大学病院にもやろうと、こういう構想であられたかと思いますが、今の総合周産期母子医療センターというのはもうすごいですよ。これはある県の私の手元にある資料です。経験年数十七年の医師の時間外勤務時間ですよ、時間外勤務時間。二百十五時間、十七年目の人が。それから、一年目の人も百九十二時間とか二百六時間とか。いずれにしても、もう若い人もベテランも中核も、時間外だけで二百十五時間とか、そういったのが新生児科医の勤務実態でございます。
こうしたことをきちっと踏まえた上で、そして限られた人材をどういうふうに有効に活用していくのか。そして、もちろん総合周産期の機能を強化するということは重要ですが、そのためにはいろいろな個別の県の状況を踏まえて、そしてまず国がやるべきは人材、人件費の確保、ここに私はプライオリティーがあるんじゃないかなと、こういうふうに思いますが、いかがでございましょうか。
御指摘のように、NICUの整備ということに関してきちっと人員を確保する、特にまたそういったことに関して習熟した人を確保するということは、診療を行っていく上で大変必要だと思っております。私どもの方といたしましても、この額につきましてはまた少ないというおしかりを受けるかもしれませんが、この二十一年度当初予算におきましてもこういう人材育成経費として七億円を計上しているところでございます。
あるいはまた、その国立大学の運営交付金の中で、先ほどの病院運営交付金とは別な一般の交付金の中で、そういう様々な病院の人員確保等に使える経費として全体で七十億円程度の予算を確保しているわけでございます。
一方で、具体的にそういう修練した方をどういう形で確保するのかということにつきましては、これまで既にNICUを設置をし、また成功している病院の例をお聞きいたしますと、やはり院内の小児科医を登用すること、あるいはまた関連施設で研修に派遣をする、そういう形でその方をまた登用し、その当該施設には交代の医師を派遣をする、あるいは公募等により行うということでございます。
あるいはまた、大学病院におきましては、言わば大学病院の中で完結をして診療を行うというだけではない、地域の周産期医療機関と連携をいたしまして、言わば地域の産科医を大学病院がそれぞれの役割を果たしながら連携して患者を特に必要な場合には受け入れるという形で、オープンシステム、言わば地域の医療機関と大学が一体となった医療という形で取り組んでいる例もあるわけでございます。こういう形のこともそれぞれの大学には工夫を求めていきたいと思っております。
しかしながら、やはり中長期的には、何といっても大学病院におきましてNICUを整備をし、その整備されたNICU、その施設を使いながら、その大学病院が本来の機能でございます教育、研究、診療という形で人材を育成をしていこうということ、医学部の教育においてきちっとそういったことを教育をすることによって、中期的にはそういう医師の供給自体も私どもとすれば可能になってくるのではないかと思っております。
NICUを整備し、という中身がちょっと違うんだと思うんですね。局長は、ハードができればNICUが整備されるかのごとく聞こえてしまう、そうでないというのは分かりますけれども。しかし、財務省とやっぱり勝負してないですよ、申し訳ないですけど。今NICUで一番大事なのは、繰り返しますけれども、新生児科医、まさに人件費、そして人を雇ってくること、これがまず第一ですよね。
例えば私も、人材養成の中身をちょっと教えてもらいました。そうしたら、教育プログラムの開発だとか実習用機器のシミュレーター、要するにこれも悪くはないけれども、これでもってどれだけ直接的に明日からあるいは来月からNICUの診療・治療体制が強化されるかというと、これは少し迂遠な話で、結局こういうことでもって現場を私はゆがめかねないなということをとっても心配しているわけでありますんで、ここはもう一回きちっと、動機においては良いことだと思いますけれども、動機において良くてもやってることの順番を間違うことによって結果として地域の周産期医療の現場に対して悪影響を与えていないかどうかということは、もう一回きちっと現場実態あるいはそうした新生児科医の状況。
それから、先ほどオープンシステムと、これもいいことなんですけれども、オープンシステムをするためには、ちゃんと大学病院側にオープンシステムで来てくれる医師に対するきちっとした報酬を確保しないと、幾らオープンにしたってだれも来ないですよ、だれも来てくれないですよね。こういうところのやっぱりきちっとした、結局は行政改革推進法があって人件費の話になるので、結局文科省も悩んでおられるのだと思いますが、そこはちゃんとやっぱり指摘するは指摘して議論をしていただきたいというふうに思いますし、今、骨太の議論もされていると聞きます。いまだに医療費をカットするという報道もあります、これはどうなりますかよく分かりませんけれども。
そこは文部科学大臣も声を大にきちっと、まさに診療報酬を引き上げていく、そして大学病院に対しても、極めて重要な医療を担っている部分については病院運営費交付金、あるいは先ほどお話があったような周産期医療をちゃんと実りあるものにしていくためのきちっとした加算、こうしたことの要求を私はきちっとしていくべきだというふうに思いますので、今からでも遅くありませんから、是非、直談判をしていただきたいと思います。
それでは次に、まさに行革推進法によっていかに国立大学病院で勤務されている医師の皆さんの、先ほど残業時間あるいは在院時間のお話は少しさせていただきましたが、議論をさせていただきたいと思います。
結局、例えば、これ伺ってみますと、大学病院で働いておられる医師の方々と他の病院、これは国立病院も含めてですが、あるいは公的病院も含めて、民間病院との差じゃないですよ、民間病院との差を求めてやっている大学の方はそうはいないと思うわけでありますが、しかし、他の公的医療機関とか国立病院と比べても、例えば五年目の医員で申し上げると、例えば五年目の、要するに三十歳ぐらいですよね、ストレートで行って。三十歳ぐらいの国立大学病院の医師、年収三百万円ですよ。これではやはりやっていけない。
三十歳で、大変に研修もやって努力されて、給料をもらい始めるのは、二十四で取って、そして今度は卒後臨床ですから二十六からしかもらえないわけですね。二十六歳からしかもらえない。それまでは逆に言うと払うばっかりと、そして奨学金も借りていると。そういう人たちが奨学金も返し、そしてというような、まさに将来の日本の医療の中核を担っていただく人材に対して我々は三百万の給与しか出していないと。これでは燃え尽きてしまうのは私はやむを得ないかなと。
これを時給換算に直しますと千四百四十九円ですよ。これ大学生のアルバイトでも二千円とか二千五百円とか今取りますから。だったら、これだけ大変な思いをして、そして命と毎日向き合って、そして少しのミスも許されないと、そういう過酷な環境であって、しかも一時間単価千四百四十九円と。これは、これで立ち去るなと言う方が酷な話であって、この状況でとどまっていただいている方には本当にもう頭が何度下げても足らないというふうに私は思います。
更に申し上げると、これは国立大学の医学部教授ですよ。勤続年数二十五・六年、要するに五十六歳ぐらいです、平均で、この方の時給が千六百九十円ですよ。国立大学医学部教授の時給が千六百九十円。まさに大学生が家庭教師したら二千五百円、それを教えている医学部の教授が、医学生なんかだったらもっと取りますからね、それ千六百九十円で。
ですからこれ、まあ局長などもよく御存じだと思いますけれども、大学に残った、講師で頑張って、助教授で、准教授で、教授でと。昔はそのことに本当に一生懸命自分の研究と治療に邁進をできたと。しかし、やはりいろいろな、家庭も持ち、子供の教育もということになると、本来は大学にとどまって頑張って研究を続けていただきたい、あるいは治療を続けていただきたい、あるいは地域のそうした医療者の教育に従事していただきたいという方がどんどんどんどん立ち去る。さらには、訴訟だ、あるいは訴追だ、その管理責任だ、監督責任だということがまさに医療崩壊立ち去り型の遠因というか直接的な原因になっているわけでありまして、やはりここは早急に何とかしないと私はいけないんだと、こういうふうに思います。
この前、聞いてきますと、救命蘇生のときの心臓マッサージありますよね、この心臓マッサージ三十分間やっていただいて、これがうまくいけばまさに生き返るわけです、蘇生するわけです。その診療報酬が二千五百円ですよ。自己負担は七百五十円。これが今の診療報酬の実態でありますから、ここを私は改めて何とかきちっと手当てをすべきだと。行政改革推進法というものはこういうことを助長してきたと、あるいはこういうことを加速してきたということを何とか正していただきたい。私どもはまさにきちっとこの点を、こうした重要な医療を担っていただいている病院には入院医療費をやっぱり病院収入ベースで一・二倍ぐらいにしなきゃいけないと、これも緊急措置ですけれども、しないともう止まらないというふうに思っておりますが、いかがでしょうか。
大学病院の医師の給与につきましては、全体として言わば大学教員としての給与というようなことから、例えば他の国立病院等の医師と格差があるということも承知をしております。
一方で、そういうことに対しましては、先生の方から先ほど診療報酬自体が減っているではないかという指摘を受けているところでございますが、例えばそういう人件費の五%カットという中でも、診療報酬を財源とする場合、あるいは競争的研究資金を財源とする場合についてはその適用除外とされているところでございます。そういう意味では、もちろんそういう診療報酬自体が減っていくという問題もございますが、そういう中で、特に臨床をやっている、あるいはまた、その中でも救急でありますとかそういう夜間勤務をやっていらっしゃる医師に対しては特別な手当を措置をしていると、こういう大学もあるわけでございまして、各大学に対してはその大学教員としての給与体系ということと同時に、また病院に勤務するそういう勤務実態に合わせた形での処遇といったことについても十分工夫をしていただきたいと思っておりますし、また私どもの方も様々なところでそういう実態については十分把握をし、そういったことをまた今後大学病院がきちっと教育、研究、診療ということに当たれるような環境整備、そういった方向で努力をしていきたいと思っております。
資料三を御覧いただきたいんですけれども、大学病院の先生方、医師の皆さん、もちろん必要最低限生活できるだけの給料に増やしていかなければいけないという要望はありますけれども、やっぱりそれ以上に聞くのは睡眠時間が欲しいと、こういうことでございます。したがって、やはり医療従事者、先ほど申し上げましたように、この十年間は医師増えませんから、この十年間はチーム医療でそのチームのパートナーを増やす、病院収入を増やしてチームのパートナーを増やすことで、医師の皆さんには医師にしかできないことに集中していただくと、それ以外のことはコメディカルの方々あるいはチームメートの方々にシェアしていただく。このためにその人件費というのは必要だと、今ずっとやり取りしていることでございますが。
しかし、十年はもちろん掛かりますけれども、これ、十年後は日本の医療現場更に大変なことになります。例えば、患者当たりの医師数というものは、東京などで申し上げますと、二〇二五年に向けて今よりさらに二〇%少なくなるんです。つまりは、高齢化によって推定患者数というのは増えます。医師の養成というのは、今年から増えはしましたけれども、なお十分ではないと。そうすると、患者当たりの医師数というのは二〇二五年に向けてさらに二〇%下がってしまうと、こういうことでございます。
したがって、その二〇二五年ショック、あるいは、そこにはもう医療破壊になってしまいますから、その破壊につながらないように、昨年、政府も大転換をしていただいて、閣議決定も見直して医学部定員を増やすと、こういうことになりました。私どもも、医学部定員は一・五倍ぐらいにしていかないと、団塊の世代が後期高齢者になる二〇二〇年―二〇二五年の我が国の医療提供体制は守れないと、こういうふうに思っておりますので、そこはやるべきだというふうに思っています。
まさに、これは資料三を御覧いただければ、医師定数というのは、やっぱりこの二十何年来の余りにも長く続き過ぎた医師抑制政策の結果、このベースがあって、そこに、例えば臨床研修制度とかそういうものがきっかけになった、さらに、小泉さんのおやりになった診療報酬改定が合わさった、国立大学はまさにトリプルパンチと、こういうことなわけでありますけれども。
したがって、来年度、去年は六月に閣議決定が変わって、そして秋に相当文科省も走り回られて、それから大学の方々も走り回られてということの中でよくやっていただいたと思いますが、来年度は、これ、きちっとした議論もでき、積み重ねもできと、こういうことでありますので、そして今までの枠を今年戻しました。そうすると、いよいよ医学部を新しくつくる、新設する、こういったことも視野に入れて本格的に医学部定員増のことを考えていく時期に来ているというふうに思いますが、この点についてお伺いをしたいと思います。
私は、なかなかこれやっぱり、とはいえ、新規に建物もあるいは教員も確保するというのは大変ですから、まずは、既に病院を持っている大学、例えば歯学部が病院を持っているとか、看護学部が病院持っているとか、こういうところからでも、そうしますと病院はあるわけで、結局、医学教育というのはやっぱり病院、実習をやらせるための病院と、それから解剖の施設、あるいは教員のところが大変だということですから、やっぱり病院を持っているようなところからは医学部を新規につくっていくということを私はきちっと検討してはいかがかなという思いを持っておりますけれども、今、この検討状況どうなっていますでしょうか。
医師全体の言わば医師不足といった問題につきましては、先生が御指摘のように、この四月から医学部の入学定員を八千四百八十六人に増員したところでございます。一方でまた、卒後臨床研修等につきましても必要な見直しを行い、新たな制度がスタートするわけでございます。そのほかまた、医師以外の職種の方々にできるだけそういうきちっと様々な行為を分担をしていただくといったことも必要だと思っております。また同時に、分野、地域別の偏在を是正をする対策、こういったことも、必要性も言われているわけでございます。
現在、政府の中で骨太の方針二〇〇九が検討されておりまして、その中では、今申しましたような医師の偏在是正対策と並んで医師等の人材確保対策につきましても、こういったことについても、言わば骨太二〇〇九の中できちっと盛り込んでいくようなことも検討されているところでございます。
今後、この政府全体としての方針が決定をした上で、私ども、関係省庁とも連携をしながら必要な措置を検討していきたいと思っております。
明快な御答弁はいただけなかったわけでありますが、是非、私の今日の提案は関係省庁との会議の中で十分踏まえていただいて、しかしながら、これは選挙はいつになるか分かりませんけれども、少なくともお役所はちゃんと概算要求に向けての検討、勉強はされるんでしょうから、これ非常に重要な六月、七月になりますので、ここのところは是非、先ほど申し上げたことを踏まえてしっかりと検討をしていただきたいと思います。
やっぱり来年の四月一日に向けての作業というのは非常に重要なんですね。去年は非常に限られた時間の中で関係者がみんな頑張ったということですけれども、今年はやっぱり本格的に議論をしながら大きなガイドラインも示しながらやっていくと、こういうことになりますので、医学界も大変注目しておりますので、よろしくお願いをしたいと思います。
そこで、こうした病院の診療時間を減らして、冒頭申し上げました、いかに医師の皆様方を、研究の時間も増やしていくかと、こういうことになるわけであります。
今の医学部の定員を増やしてほしいと言ったのは、実は医学研究の観点からも極めて重要なんですね。実は、医学論文が減ったということは先ほども御紹介を申し上げましたけれども、博士課程、医学の博士課程に、特に基礎系、これは例えば今も新型インフルエンザの問題とかあるいはいろいろな、臓器移植法案もかかっておりますが、これから細胞移植だとかあるいは再生医療だとか、もう様々なまさに基礎的な研究をベースに医学の新しいパラダイムを切り開いていくという意味で、基礎研究も極めて基礎、臨床一体となった研究、非常に重要な局面に来ています。
しかし、その観点からすると、本当に大変な状況にございまして、今、例えば平成二十年で、ドクター、要するに医師免許を持っておられて新しく医学部の博士課程に入られる方というのは、年間、主要七大学で六十五人しかいないんですよ。これで我が国の医療研究ができるでしょうかと。
これは、十年前は倍いました。二十年前はその倍いました。例えば私なんかが、私は医学部ではありませんけれども、大学を出たころというのは、例えば東京大学の医学部の卒業生の二十名、百人いますけれども、二割がその基礎研究に進んでいたと。その人たちが今まさに中核になって、三十代、四十代、五十代ということで、日本の医学の基礎研究あるいは医学研究というのを支えているわけです。しかし、例えば東京大学で申し上げると、新しくそうした基礎系に入る人というのは、例えば平成十八年ゼロ、平成十九年一、これぐらいの学生しか医学基礎研究に進まないんです。
これでどうやって、まさに生命科学、医学研究というのは国際的な競争、そしてこれから我々の社会が最も大事な分野、新型インフルエンザの話でもそうです、まさに新しいワクチンを開発しなきゃいけない。そのためには、本当に基礎的な研究者、あるいはその研究者の層というものが大事ですけれども、これ、医学部定員の議論をするときに、こうした基礎研究に従事する人たちの分も考えて、そして今その人たちがこれだけ減っちゃっているということも考えて是非議論を深めていただきたいと、こういうふうに思いますが、このまさに医学研究の人材確保の観点から御答弁いただきたいと思います。
御指摘いただきましたように、東京大学など七大学における医学系大学院の基礎医学分野への医師免許を有する入学者、平成十年度に比べて平成二十年度では四割減となっているわけでございます。こういったことについて、私どもも大変深刻な事態であるというふうに受け止めているわけでございます。
少なくとも私どもの方では、医学教育のカリキュラムの面におきまして、例えば基礎研究者養成を目的とした大学院への早期進学を行うPhDコースの取組の促進に加え、あるいは研究マインドの涵養のための医学教育モデル・コア・カリキュラムの改定と、こういったものも検討しておりますし、一方ではまた、基礎医学研究者養成に関する大学の優れた取組を様々な形でグローバルCOE等を通じまして支援をしているところでございます。
また、今後、医学部の入学定員をどうするかというような検討に際しましては、当然、基礎医学研究者の育成という面も考慮しなければならないというふうに考えております。
これはもう本当に、一回やっぱりそういうのがゼロとか一になってしまうと、人の育成というのは、やっぱり先輩がこう、毎年ちゃんと入って二年目の人が一年目教え三年目の人が二年目教えという、このコミュニティー全体で人というのは育ちます。これはまあ医師もそうですし研究者もそうですけれども、まあ屋根がわら方式などと言うようですけれども、ここは本当に速やかに手を打っていただきたいというふうに思います。
そして、まさにこういう研究活動を修士あるいは博士課程と続けていかれる、そしてこれは三十歳あるいは三十五歳ぐらいまでこういう研究活動を続けていただく、博士課程等でですね。やっぱりこういう人たちに対する奨学金、これはもう私何度も指摘をさせていただいておりますが、親のすねをかじらないと大学に行けない国はもう日本と韓国だけでございます。あのアメリカでも奨学金が、民間の奨学金が充実していますし、それから政府もきちっとお金を出しています。両方が相まって希望者は十分な額、奨学金を借りられ、かつまた給付を受けられる。日本は高等教育を受ける場合の自己負担比率が六割、アメリカですら三割、ヨーロッパ諸国は一割、あるいは北欧諸国はもう二%とか、スウェーデンなんかはゼロと、これが実態ですね。ここのところを、やはり私はこういう事態も踏まえて一挙にこの充実をしていく必要があるというふうに思っております。
国立大学の博士課程などについては希望する方はもらえるようになったようでございまして、これは私も二〇〇一年からずっとお願いを申し上げてきた者として大変関係者には感謝を申し上げたいと思いますが、しかし、まだまだ私立の文科系あるいは私立の理科系、これはまあ授業料だけでも私立文系で九十万、私立理系だと百二十万、更に申し上げますと私立医系だともう五百万とか一千万と、こういうことになるわけでありますから、やはり相当この思考を変えて、パラダイムシフトをしながら奨学金の充実というのをやっていかなければいけない。私どもは、まさに私立であれ、そういった授業料に見合った分の奨学金が借りられるように、やっぱりこの貸与額の大幅な引上げと、そしてその返還の免除あるいは返還金の一部削減と、こういったことをやっていかなきゃいけないと。
それから、とりわけ昨年来のリーマン・ショックの経済危機の中で、まあ緊急奨学金や応急奨学金、臨時奨学金という制度をやっていただいておりますことは感謝しますが、それがもう本当に物すごい倍率で、これも枯渇していると。ですから、これは更に追加的に枠が必要だと思いますし、私立の親御さんはやはり銀行から百六十四万円借りているというんですね、平均で。まさに親が借金をして大学に通わすと、こういうことになっております。あるいは生命保険を解約したりということであります。
やはりここは学生支援機構の出番ではないかと思いますし、それから大学も、東大が四百万円以下の年収の世帯の学生に対してはこれ授業料を完全免除にしていただいた。これは前小宮山総長の私は大変リーダーシップに敬意を払っているところなんですが、そういうところには、今もやっておられますが、やはりその減免分の運営費交付金は追加する、あるいは私学助成金を追加すると。慶応大学もそういうことをやっています。神奈川大学もそういうことをやっています。ここのところはやはり更なる、今の予算の十倍ぐらいの措置をして、中長期的な観点、そして短期的な経済的な観点、両方の観点から奨学金、学費軽減のために強化すべきだと思いますが、ここについての御決意を伺いたいと思います。
奨学金事業につきましては、当然ながら教育の機会均等を確保する観点から、その就学機会が奪われることのないようにしっかりと充実をさせていかなければならないと考えているところでございます。このために毎年貸与人数の充実を図っておるわけでございまして、先般成立しました補正予算においても、現下の厳しい経済状況を踏まえて、緊急採用奨学金の貸与人数を倍増するなど措置を講じているところでございます。
現在、家庭の教育費負担の問題は極めて重要でございまして、この点についても、教育安心社会実現に関する懇談会を開催しまして、家計の負担の軽減に焦点を当て、また大局的、中期的な視点で御議論をいただいておりまして、この議論を踏まえて今後しっかりと検討し、また実行に移してまいりたいと思っております。
いずれにしましても、厳しい経済状況の中で、今政府としてもこれに対応し、また長期的な議論を進めているところでございます。
私どもはやっぱり年収八百万円以下のところはもう、先ほどの私立の場合は文系九十万、理系百二十万、これぐらい要るわけですから、そこに対してきちっとこたえていく。あるいは、さらに、低所得家庭のところは生活費の部分も、これドイツとかフランス等というのはやっていますね、奨学金、生活費の部分も。こうしたこともやっていくべきだと我々は考えております。
そして、じゃ、資料六を御覧いただきたいんですが、今日はずっと我が国の研究開発の体制を議論しているわけでありますけれども、日本の博士号授与者というのは少ないんですね。お隣の中国はもう既に四万人、日本は一万七千人です。しかも、中国は十年前は五千人だったんです。これが十年間で十倍になりました。私も年何回も中国の清華大学に伺っております。大変な活力、元気で、レベルもやっぱり清華大学ぐらいになりますと非常に国際的にも水準の高い研究をやっておられますし、人材育成をやっておられます。私は、このままいくと埋没してしまうんじゃないかということを大変危惧をしているわけであります。ドイツ、イギリスも、日本よりも多くの博士を養成をしていると、こういうことであります。
この前、私はちょっと新聞を見まして、報道を見て疑ったわけでありますけれども、文部省が国立大学等々に対してポスドクの問題があるので博士課程を減らせというようなことを求めたという報道があって、もちろんポスドクの問題はこれ大事です。しかし、ポスドクの問題は博士課程を減らして解決するんじゃなくて、ドクターを持った人たちがちゃんとその能力を生かし得る職場、活躍の場を増やすことによってポストドクター問題は解決すべきなんであって、方向が全く真逆だというふうに思って、このことはもう絶対委員会で聞かなきゃいけないなと思ったんですけれども、この報道は事実ですか。
文部科学省におきましては、先日、国立大学法人法によりまして、文部科学大臣が中期目標期間終了時に国立大学法人の組織及び業務全般にわたる検討を行い、その結果に基づき所要の措置を講ずるものとされていると、こういう法律の規定に従いまして、去る六月五日に、各国立大学法人に対して、それぞれの組織及び業務全般の見直しの内容を求める決定を行い、このことを通知したわけでございます。
こういった中には、大学院の博士課程についても入学定員や組織を見直すということについて求めておりますが、これは単に大学院の博士課程だけについて言ったものではなく、法科大学院でございますとか教員養成学部、あるいはまた他の学部、附置研究所その他すべての大学の教育研究組織について所要の見直しを行うということを求めたものでございます。
私どもの方は、その新聞報道ではポスドク云々ということで書かれているわけでございますが、決してそのポスドク問題に対処するためこういうことを通知したものではございませんで、あくまでも、各大学がそれぞれの置かれている状況、そしてそれぞれの御判断によりまして機能別分化を促していく。
大学によりましては、より大学院博士後期課程に中心を置いて研究者養成あるいは研究といったことに重点を置いている大学、そういったものもあろうと思っておりますし、あるいはまた、修士課程あるいは学部教育といったことにおきまして高度専門職業人の養成に重点を置いている大学、そういったものあろうと思っております。あるいはまた、大学によっては学部等におけるリベラルアーツといったことに重点を置く大学があろうと思っております。
そういう意味で、それぞれの大学が、それぞれの置かれている状況あるいは自分たちのお考えといったことを踏まえ、さらにはまた、具体的に、現に設定をしております収容定員の充足状況、あるいはそれぞれの修了者の具体的な社会的需要、こういったことを踏まえて各法人が状況に応じた見直しを促すものでございまして、何か定員を一律に削減をするということを求めているものではございません。
したがって、当然、その見直しの結果については、ある大学によってはむしろ研究面の機能強化ということから、大学によっては学部の入学定員を減らし博士課程の方により重点を置いている大学もあろうかと思っております。
そういう意味では、それぞれの大学がそれぞれの大学の機能といったものを十分お考えの上で、それぞれ言わばどういった方向に進んでいくのか、そういったことの観点から、その持っている教育研究組織全体の見直しを求める、そういった意味での通知でございます。
是非、誤ったメッセージを出すことなく、きちっと今の点をもう一回確認していただきたいと思います。
それで、これ、日本のやっぱり将来を考えたときに、大学後期課程、特に大学院、この教育の充実あるいは研究の充実というのはもう絶対不可欠なんですね。人口千人当たりの大学院の学生数、日本は二人です。アメリカは九人です。イギリスも九人です。フランスも九人です。韓国は六人です。ここを変えていかない限り、知的立国、人材立国ということはあり得ない。
なぜこうなってしまったか。日本は、高等教育にGDPの〇・四%しかお金をつぎ込んでいないからです。アメリカですら、税金で一・二、そしてそれをはるかに上回る額の民間からの資金が大学に直接、教育に投ぜられていますから、アメリカだってGDPの二%をはるかに超える。フィンランドだって、これは税金で二%の高等教育費がつぎ込まれている。この結果がまさに二対九にきれいに表れているんです。
そのことを是非きちっと御理解をいただきながら、この大学に対するこれからまた中期目標などを提示していくんだと思いますが、心していただきたいというふうに思います。
そこで、その上でしかし、ポストドクター問題はちゃんと解決しなければいけません。そのために今回の二千七百億円の基金がちゃんと使われるということは私は大事だというふうに思っております。
まず、私の考えを申し上げたいと思います。
一つ目は、今回の二千七百億のテーマ選定については、きちっとポストドクター問題の解決に資する、つまりは、そういうふうな能力を持った人たちが単にいわゆる物理的な労働を提供するということじゃなくて、知的な貢献をできる活躍の場を与えていただくという観点からこのプログラム選定を是非やっていただきたいということが一点でございます。
それから、今回は、これは事前に確認を、私どもの部門会議でも確認をさせていただきましたが、内閣府と文部科学省が国会議員に持って回っております資料によりますと、三十課題程度を選ぶと、この世界最先端研究支援強化プログラムとしてというふうになっておりますが、このことは役所間の議論のバックデータであって、このことは国会の予算の審議、補正予算の審議、いわんや今回のこの学振法の改正の審議に全くそこは含まれていないという前提で私どもはこの法案に賛成しています。つまりは、二千七百億円を三十課題に振り分けるということについて、私どもは反対でございます。
この選定に当たっては、まずやっていただきたいことがあります。つまり、第二段階としては日本の科学技術費全部についてでありますけれども、まずこの三千億円については、二千七百億円ぐらいあるわけでありますから、その十億でも二十億でも確保して、より望ましい研究プログラムあるいは研究プロジェクトのテーマの採択の在り方、あるいはその研究チームの採択の在り方、選定の在り方、ここを科学的にやっていただきたい。今回まさに十億とか二十億取って、過去の今までのそういったこの手の選定がどうだったのかと、これをやっぱりレビューしていただきたい。
あるいは、ほかの国あるいはほかの機関、民間の機関、大学、いろんなところが研究テーマを選ぶ、そしてそれを担う人を選ぶと、こういうことをやっています。そこはもちろんそれぞれの目的あるいはそれぞれの主体の特徴によって違っていいわけでありますが、私が申し上げたいことは、きちっと我が国の研究開発についてのポートフォリオ、これをちゃんと組むということが重要だというふうに思っています。そのためには、今まで研究分野別の議論はありましたけれども、そうではなくて、若い方々の大変いろんな発想を生かすという分野、そこに例えば二千七百億あればその五百億ぐらいは使ってみるとか。
あるいは、今回の削除させていただいた意義は、緊急経済対策でやるのではなくて、まさに将来の我が国の社会経済の発展基盤になるという観点、その観点をブレークダウンするといろんな観点があると思います。要するに、直接的産業波及効果だけではなくて、むしろそれよりも、ちゃんと人材を育成するだとか、あるいは他の学問への波及だとか、あるいはその基盤になる研究だとか、様々な観点からきちっと目的のポートフォリオを決めると、その分野にそれぞれまた金額を分けていく。その分野の中でハイリスク・ハイリターンなものを、ローリスク・ローリターンなものを、あるいは短期的にある程度決着が付くものを中期的、長期的な観点から取り組む。
そういう立体的な観点から戦略的にきちっとまず調査をし、そして考え方をまとめて、その考え方の下にこの二千七百億の選定というものをきちっとやっていただきたい。ゆめゆめ経済界から事前に頼まれている三十テーマをそのまま追認をするというような愚策はやめていただきたいということを申し上げておきたいと思います。
それから、今回、総合科学技術会議がおやりになるそうでありますが、この事務局体制、まだまだそういった意味でいわゆる政策科学としての科学技術政策のプロが入っていません。そこは、国立の研究所であります科学技術政策研究所の協力あるいは連携なども深めて、こうした観点からきちっとやっていただきたいということをお願いを申し上げておきたいと思います。
何か御答弁があればお伺いしたいと思います。
お答え申し上げます。
幾つか御質問いただきましたが、まずポスドクの問題に絡めて、こういった若い方々がきちっと活躍できるような、そういった機会の提供に努めるべきだという御指摘でございます。御指摘のとおりだと思っておりまして、今回このプログラムを進めるに当たりまして、具体的な研究課題等を選ぶ基準、これ総合科学技術会議で検討して決定されることになるわけでございますが、委員御指摘のとおり、ポスドク等の若手の研究者が活躍できるような、そういった要素も非常に重要だと思っておりまして、したがいまして、課題の選定に当たりましては、そういった点も含めて判断要素の一つになり得るものであるというふうに考えているところでございます。
また、三十課題という点につきましては、これは、委員御指摘のとおり、これある種の目安でございまして、具体的な公募及び公募課題の、応募課題の審査の結果、柔軟に内容に応じて課題を選定するというのが基本でございます。また、ポートフォリオをきちっと考えるべきだという点につきましても御指摘のとおりだと思っております。
他方で、このプログラムはいわゆる公募を考えておりますので、今の段階でどういった課題を採択しますということを申し上げることはできないということは御理解いただければと思いますけれども、私どもとしましては、非常に基礎的な研究、国民に夢と希望を与えられるようなそういう、あるいは高度な人材の育成、あるいはその波及効果が期待できるような基礎的な研究から出口志向の政策的な課題の解決につながるようなそういったプログラムまで、幅広くそういう課題が選定されるように努力をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
以上でございます。
終わります。
他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
独立行政法人日本学術振興会法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。