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2009年11月17日 参議院・文教科学委員会

委員長(水落敏栄君)

 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

橋本聖子君

 (質問内容については要約)商業の面は勿論、医学、食育、教育等につき一体的に担うスポーツ庁の設置についての考えをお聞きしたい。

副大臣(鈴木寛君)

 私も超党派の議員連盟で超党派の議員の各党の皆様方とスポーツ基本法の議論に加わっておりました。その中で、今、橋本委員からお話がございました、縦割りでスポーツ政策をやっていくことの問題点ということはかなり超党派での共通のコンセンサスになりつつあったのかなと、こういう認識もいたしております。逆に、次期通常国会での提出が難しいというところもそことある意味で裏腹の関係にもあろうかと思っておりまして、これは一つの大きな行政組織の変更、あるいは新設、再編と、こういう話にもなりますので、そうした議論をきちっと形にするためにも来年しっかりした議論をしていきたいと、こういう思いでございます。
 御案内のように、昭和三十年代にできたスポーツ振興法を四十年以上ぶりに改正をするという、あるいは今回は振興法ではなくて基本法にするという議論もいたしましたけれども、大事なタイミングでございますから、しっかりした議論は今の点も含めてしていきたいというふうに思っているところでございます。

橋本聖子君

 (質問内容については要約)競技者のキャリア形成、ジュニアエリート育成の支援、ドーピングへの対処等を見ても、省庁の壁を取り払う必要があると思うがどうか。

副大臣(鈴木寛君)

 まさしく我々鳩山政権の得意とするところは、省庁の垣根を越えて政治主導で国民の皆さんの真のニーズにこたえて新しい行政体系、政策体系をつくっていくことだというふうに思っております。
 その観点で申し上げますと、これは超党派の議論の中で、振興法から基本法に変えるという議論の中で、スポーツ権、まさにスポーツをする、見る、支えると、こうした権利が国民の皆さんに存在をするんだと、そうしたこともスポーツ基本法の中で位置付けていこうと。私が記憶しますに、スポーツ庁の話とスポーツ権の話というのがこれは非常に重要な今回の課題だというふうに思っております。これも従来の官主導の発想からは出てこない、こうした提案でもございます。
 こうしたことも併せまして、超党派での議論、そして国民の皆さんを巻き込んだ議論を深めることでより良いスポーツ基本法を作ってまいりますことに全力を挙げていきたいというふうに思っております。

橋本聖子君

 (質問内容については要約)競技力とともに克己心を備えたトップアスリートの育成が必要と考えるが副大臣のお考えをお聞きしたい。

副大臣(鈴木寛君)

 おっしゃるように、橋本委員はトップアスリート、私は下手の横好きでいろいろなスポーツをやってまいりましたけれども、それぞれにやはりスポーツというのは、自分の可能性への挑戦でありチームの可能性への挑戦であり、そしてトップアスリートということになればまさに人間の可能性への挑戦と、そういう意味で非常にすばらしい意義を持っているというふうに私は思っております。そういう中で、まさに今おっしゃった、克己心なくして、可能性への挑戦と、あらゆるものを全力を振り絞ってそこに挑戦をするという先ほどおっしゃりました姿勢、あるいはそのプロセスというのは物すごく貴重でございます。
 その先頭に立っているという思いで、そして、だからこそ日本の社会の納税者の皆さんがそうしたトップアスリートが集中してその可能性に挑戦をされることを応援をしているわけでございまして、そういう観点からも概算要求もさせていただいているわけでございまして、そういうことは是非、今度選手の団長ということ、あっ、選手の団長じゃなくて全部の団長でございますが、橋本団長からも、そしていろいろな我々も機会をとらまえて、御期待も申し上げながら応援もさせていただきたいというふうに思っているところでございます。

橋本聖子君

 (質問内容については要約)アスリートがセカンドキャリアとしてスポーツを通じて社会貢献をすることについてどう考えているか。 

副大臣(鈴木寛君)

 まず、おっしゃいますように、トップアスリートのセカンドキャリアは数多くあるスポーツ政策の中でも一番重要な課題じゃないかなと。特に私たち一生懸命この部分は更に加速してやりたいと思っています。
 そのことは、もちろんトップアスリートが現役のときに感動を与えていただくということと同時に、まさに地域やあるいは次の世代に対して、まさにその頂点を極めたアスリートの皆さんがその感動や挑戦することの意義ということを伝えていただくということもあります。
 それから、実はこれは競技力の向上にとっても非常に重要だと思っておりまして、トップアスリートがセカンドキャリアも含めて非常に充実した人生を送られるということは、若いスポーツ界に入ろうかどうしようかというふうに迷っている非常に有為な人材を、スポーツを生涯の仕事としていただくということで、そういう意味でも競技力の向上にもつながる。まさにこれ循環をしているというか、補い合っているというふうに考えております。
 そこで、今お話がありました子どもゆめ基金の事業でございますけれども、子どもゆめ基金の助成事業は、御案内のように、今年間六十万人ぐらいの子供たちがいろいろな、本当にいろんな事業がございます、その事業の中に今おっしゃったトップアスリートのセカンドキャリアのボランティアの一環として子供たちにそういう感動を伝えていただくという事業も含まれております。一万七千件ぐらいございまして、こうしたことを一つ一つやはりきちっとチェックをしていきながら、必要なものは今日の御議論も含めて点検をし、そして予算編成に生かしていきたいと思っております。
 ただ、冒頭、廃止をされてしまわれたというお話がございましたが、ワーキンググループの事業仕分の結論がああであったということでございまして、このことも、議事録を読んでみますとやはり傾聴すべき御意見もございます。今のこの子どもゆめ基金の事業が全くこのままで、その事業の運営とかあるいは採択とか、見直すべきが全くないのかといえば、それはやはり毎年毎年きちっと改善をし、進化をさせていかなければいけないというふうには思っておりますけれども、最も国権の最高機関でありますこの国会での文教科学委員会の今日の御審議ということも極めて重要な御指摘だというふうに思って受け止めさせていただきたいと思います。

<中略>

山下栄一君

 (質問内容については要約)義務教育で学んだ内容をどれだけ理解して卒業していくのか検証し、政策に反映する必要性についてどう考えるか。

副大臣(鈴木寛君)

 検証をやるべきだという委員の御指摘は全くそのとおりだというふうに思っております。特に、高校無償化に合わせて、その直前にあります中学校段階での義務教育、中学校の段階までの義務教育を点検するということはおっしゃるとおりだと思います。
 これは、御案内のように、知識はおおむね七〇%ぐらいは正答率ということが出ております。これは一つの、一つの検証結果だと思いますが、これも御存じだと思いますけれども、活用においては弱いところがあるということであれば、まさに情報編集力教育ということを私も言ってまいりましたけれども、そういう分野の時間なり、あるいはそういう手法なり、あるいは教材なりといったことはきちっと開発をし、また普及をしていくという、そういう不断の見直しをやはりやっていかなければいけないということは当然だと思います。
 それから、これも学力調査をやりまして分かりましたことでございますが、従来からこの文教科学委員会でも御議論になっておりました、少人数学級というのはやっぱり意味があるなと。かなり有名になりました、秋田県がテストで、もちろんこれは一部の学力でありますけれども、好成績が出ましたと。ちょっと調べてみますと、やはり秋田県の場合は二十五人以下がやっぱり四四・九%なんですね。全国平均が二六・五%でございます。あるいは、三十人以下で見ますと、秋田県は七一%が三十人以下になっておりまして、全国が五四・七%と。この知識及びその活用両方取りましても、そうしたやっぱり現場でのきめ細かい教育というものがそうした学力の獲得ということにつながっているのではないかなと、こういうふうに思っております。
 あわせまして、学力とは何かということもきちっともう一回議論をしていかなければいけないと思いますが、まさに生きる力という議論もありました。それから、学力を文字どおり学ぶ力と。これは、学ぶ対象はいろんな学ぶ対象があると思いますけれども、そういう意味でもその知識及びそれをきちっと活用する、この両輪での把握というものをもっと丁寧に行いながら、早く、もうその診断をやっているよりも対策を講じろという山下委員の御指摘、そのとおりだと思いますので、そうした意味で、教員の質、そして数の充実ということに取り組んでいきたいというふうに思っております。

<中略>

山下栄一君

 (質問内容については要約)異文化や異文化を持つ人々を受容し共生する能力を学校教育で育むことの重要性についてどう考えるか。

副大臣(鈴木寛君)

 民主党は二〇〇六年に提出をいたしました日本国教育基本法案でも、その前文で他国や他文化を理解しということを盛り込みまして、今おっしゃった国際教育というのは非常に重要だということを申し上げております。あるいは、マニフェストでも、国際社会の中で、多様な価値観を持つ人々と協力、協働できる、創造性豊かな人材を輩出するためのコミュニケーション教育拠点を充実するということを盛り込みまして、こうしたことを受けまして、今回の概算要求でも、身近な外国人等との交流による国際教育実践事業というものを新規で要求をさせていただいているところでございます。

山下栄一君

 (質問内容については要約)中央教育委員会構想の中身について教えていただきたい。教育における政治的中立性に配慮したものか。

副大臣(鈴木寛君)

 民主党が結党以来、折々で研究をし、またいろいろな政策立案を行ってまいりましたことを盛り込んでおりますのが政策インデックスでございます。御指摘のとおり、政策インデックス二〇〇九の中には中央教育委員会構想というもの、これは従来から研究は重ねてきておりました。
 まず、御指摘のあった教育と政治的中立の問題でございますが、これはもう御指摘のとおり、教育において政治的な中立を確保するということは重要なことだと、こういうふうに思っております。
 中央教育委員会の中身でございますけれども、例えば学習指導要領の全国基準なんかを設定をする、あるいは教育の機会均等と。これはまさにナショナルミニマム、シビルミニマムとして非常に重要なことでありますから、こうしたことを責任を持つと。あるいは教育に対する財政支出の基準を決めていく、あるいは教職員の確保、あるいは法整備、あるいは教育行政の枠組みと。こうしたことを、まさにいわゆる国家公務員の採用、あるいはそこでの、何というんですか、役人としてのキャリアを経てきた人たちによってのみ担われるのではなくて、様々な教育現場あるいは教育の専門家、そうした日本の教育コミュニティーを担ってこられた様々な方々の英知を結集できるような場としてこうした委員会というものを構想してはどうかと、こういう問題意識で研究をしてきたということでございます。

山下栄一君

 (質問内容については要約)中央教育委員会は、政権から距離を置いて教育行政をやるという構想なのか。

副大臣(鈴木寛君)

 時の政権から距離を置くというものの何をもってそれを距離を置くと言うのかということはあろうかと思いますけれども、もちろん政権交代において、特に今のような六十年ぶりの世の中、時代が変わるという節目においてはいろんな議論はあろうかと思います。しかしながら、教育というものはやはりある程度のビジョンとプランを持って確実に充実をさせていかなければいけないと、こういう分野の政策だというふうに思っております。
 例えば、昨年も衆議院の文教科学委員会では、教育予算の公財政支出を対GDP比で先進国並みに引き上げていくということが、これ超党派といいますか、全会一致で決議をされました。恐らくこういうたぐいのことだと思いますが、そういうことを不断にきちっと決めていく、そして、教育振興計画の着実な実行ということもきちっとその超党派の視点で見守っていくというような役割を、先ほど申し上げましたような多様な人材によって構成される委員会によって担保していくと、こういう考え方だというふうに思っております。
 ほかにも、例えば国家公安委員会とかあるいは会計検査院とか人事院と、いろいろなこの種の仕組みがありますので、そうしたことも参考にしながら検討していくべき課題の一つだというふうに位置付けております。

山下栄一君

 (質問内容については要約)教育行政の在り方について、一般行政と同じでいいのかということについてご意見を確認したい。

副大臣(鈴木寛君)

 おっしゃる趣旨はよく分かります。そういう観点もあって、今まで研究を続けてきているわけです。
 例えば、学習指導要領がこの二、三年前におおむねフィックスをされて、そして今それに基づいて新しい教科書などが作られつつあるわけでございます。こうした過程というのは、学習指導要領がまず決まって、そしてそれの指導本ができて、そしてそれに基づく教科書ができてということになりますと、着手してから、あるいはその議論をしてから学校現場にその教科書が出回り、そしてそれを教えられる教員を養成しということになると四、五年掛かって、さらにそれが定着をして一部改良をと、こういうことになってくるとそれ以上掛かるという話であります。これが、この途中のプロセスで政権が替わって、今まで英語教育を、もちろん導入のときもいろいろな議論がございました、ございましたが、それをもう一回一から蒸し返すという話になりますと、これはやはりそれでもっていろいろ準備をしておられた現場の関係者に大きな混乱を生ずるということはあると思います。
 そうした一つ一つ分野に応じて、今のは継続性というものを重視すべき一つの例示ということで挙げさせていただきましたけれども、今申し上げた学習指導要領などは、これは政権が四年ごとにころころ替わるということはこれは余り適切、もちろん不断の見直しといいますか、進化させていくという、洗練させていくということはこれは必要だと思いますけれども、学習指導要領を根っこから百八十度変えるということが四年ごとに頻繁に起こるということは、これは余り望ましいことではないというふうに思っておりますので、そういうふうに一つ一つ、教育といってもいろいろその内容の話、あるいは教員の人事、養成の話、あるいは学校の設備と、いろいろございますので、それを一つ一つブレークダウンして、あるべき姿と、それをどこでだれによって決めていくのかというガバナンスをこれからじっくり研究をしていきたいというふうに思っております。

山下栄一君

 (質問内容については要約)教育行政は他の一般行政と同じではまずいというように考えていると理解していいか。

副大臣(鈴木寛君)

 同じものもあれば、違えるべきものもあるということじゃないでしょうか。

山下栄一君

 (質問内容については要約)教育は政治に左右されず行われるべきで、中央教育委員会構想は、かかる政治的中立性確保が趣旨なのではないか。

副大臣(鈴木寛君)

 今委員のおっしゃった問題意識において共有する点は多々あると思います。
 ただ、これは私どもも今勉強中のテーマをこのインデックスには載せさせていただいております。マニフェストは、この四年間で実施すべきテーマを相当議論をいたしまして、そして党内のコンセンサスも取りまして盛り込んでいるのがマニフェストです。インデックスはそういう検討中、研究中の分も含めて掲げさせていただいているということでございますが、この構想を更に研究していく中で。
 ただ、いずれにしても、今のままの教育行政のガバナンスでいいのかという問題意識は持っておりまして、これを少なくともこの政権の中で議論はきちっとしていきたいなというふうに思っておりますので、今委員御指摘の点も非常に貴重な御意見として受け止めさせていただきたいと思います。
 ただ、一方で、これは中央省庁の組織再編に絡む話でもございますので、これは文部科学省だけで突出してできるテーマではございません。しかるべきタイミングで内閣全体として国家あるいは中央省庁の行政組織体制の見直しをしていくと、こういう議論でございます。
 その中で、例えば放送・通信に関する独立委員会というのも民主党のマニフェストの中には別途掲げております。ですから、そのように、いわゆる従来の権力行政型のトップダウン型のものと、それからまさに政治的中立あるいは公正を目指さなければいけない行政分野というのは、もちろん、放送行政と教育行政、これまた違いますけれども、ある種放送も政治的中立あるいは公正性というものを確保されなければいけないという形で委員会制度というものが提起されているわけでございまして、そういう何というか類型のものの一つとして勉強、検討はきちっと重ねていきたいというふうに思いますので、またいろいろな御意見交換させていただければと思います。

<中略>

加藤敏幸君

 (質問内容については要約)現時点での来春卒業予定者の高校生の内定率と、その問題点や特徴等があればご披露いただきたい。

副大臣(鈴木寛君)

 お答えを申し上げます。
 九月末の新規の高等学校卒業予定者の求人数は十五万六千人でございまして、就職の内定率が三七・六%。これは前年同期比で申し上げますと、求人数でもって四六・七%の減少、それから内定率で申し上げますと一三・四ポイントの減少という大変厳しい状況にあるというふうに認識をしております。
 十月二十三日に政府で緊急雇用対策が本部の下でまとめられましたけれども、新卒者支援チームというものを省庁横断でつくりました。この主査には文部科学省の高井大臣政務官に御就任をいただいて、今精力的に検討をいただいているところでございます。
 そこで、まず経済団体、業界団体に、十一月下旬辺りにこの求人拡大のお願いを是非したいというふうに思っております。と同時に、いわゆる有効求人倍率とかをもう少しブレークダウンして見てみますと、中小企業は引き続き人が欲しいと、しかしそのニーズに対して学生の側がこのミスマッチが起こっているということがございますので、ここの中継ぎといいますか、ジョブサポーターというものを緊急に配備しながら、そしてそういう内定情報、求人求職情報をもう少し前倒しで公表をしていただくとか、双方のことをこの間に入って引き出すことで何とかこのマッチングにつなげていきたいと、こういうことを考えているところでございます。

加藤敏幸君

 (質問内容については要約)就職に備えるという意味での教育が普通科において十分か等、職業教育の現状、今後の展望についてお聞きしたい。

副大臣(鈴木寛君)

 大変貴重な問題提起をいただいたと思っております。
 御指摘のように、今、中教審でキャリア教育・職業教育特別部会をやって検討していただいております。もちろんこの検討は十分やっていただきたいと思っておりますが、私どもが就任をいたしましてからも、事務方に対してこの点についてもう一度、もちろん中教審の議論は議論として大いに参考にもしながら、一からって別に今までのものをなくするというわけじゃないですけれども、重要な課題なので本格的に議論を練ってくれと、こういう指示を出したところでございます。
 特に、職業科と普通科となっているんだけれども、それぞれにおいて混同しているという現状の御指摘が一番踏まえていかなければいけない現状だと思いますけれども、まず、進学をする者であれ就職をする者であれ、いずれにしても社会には出るわけですから、きちっとキャリア教育ということはやっていかなければいけないと。一番問題なのは進学も就職もしないという、そういう学生もかなり出ております。いずれにしても、自分の将来の人生をちゃんと自分でデザインをする、それに向けて必要な学びをやっていくという、ここのところをまずはきちっとしていかなければいけないと。
 その段階で、その上で、これが社会に出る直前の教育になるのか直前の二つ前になるのかということの差はありますけれども、そこで、職業教育という観点でいきましたならば、かなり実践的な、自分たちが一年後二年後三年後に働く現場というものを意識できるように、とりわけそういったところで現に働いておられる方々との人的な交流、そうしたところでの職場におけるかなりインターンシップ的なこと、あるいはそうした方々にどんどん学校現場に働くことの重要さ、すばらしさ、難しさ、しかしそれを乗り越えたときの感激、感動、社会への貢献、地域への貢献と、こういうことをかなりきめ細かくやっていかなければいけないというふうに考えているところでございます。

加藤敏幸君

 (質問内容については要約)理科離れ、理工離れといわれている状況に対してどのようなお考えをお持ちか。

副大臣(鈴木寛君)

 単に授業時間を増やすだけでは難しいというのはおっしゃるとおりだと思いますが、しかし授業時間を十分確保して指導内容を充実させていくということは大事だと思っています。しかし、一番大事なことは、お示しをいただいた数字は、これ高校生の科学意識、十五歳の意識調査でございましたが、十五歳に至るまでの小学校、中学校でのやはり教員の、あるいはその体制が重要ではないかなというふうに思っております。
 例えば、今どういうことを考えているかと申しますと、理数教科を充実をするということを方針として打ち出しましたので、その理数の少人数指導のための教職員定数を改善をするという要求をしております。これ二千五十人程度。それから、退職教員とか、あるいはこういう物づくりあるいは技術の経験豊かな社会人の皆様方に非常勤講師になっていただく、これは一万五千五百人と。やはり、理数を自らが面白いと思ってその道に進まれて、そしてその感動やその楽しさ、面白さというものをやはり子供たちに伝授をしていただく、伝えていただくと、こういうことが大事ではないかといった点を中心に充実をさせていきたいというふうに思っているところでございます。

加藤敏幸君

 (質問内容については要約)日本の将来を支える技術開発・研究に従事する優秀な人材の育成の方法についてどう考えているか。

副大臣(鈴木寛君)

 今御指摘いただきましたように、切れ目なくやっていくということが非常に重要だというふうに考えております。
 小学校段階では、例えば未来の科学者養成講座ということを平成二十年からやっております。それから、先ほども申し上げましたけれども、理科の支援等に当たる教員を増やしていくということ、それから理科系の教員を養成する拠点というのをつくっていくというようなことを小中学校段階ではやらせていただいております。そして、高校段階では、スーパーサイエンスハイスクール事業というものを平成十四年からやっておりまして、これは一定の成果を上げているというふうに思っておりますし、それから、国際科学技術コンテスト支援ということで、いろいろな国際オリンピックなどの応援をJSTを通じてやっております。これは非常に効果が上がっておりまして、今年度等々は国際オリンピックの受賞が続出をしているという状況になっております。そして、今度は、大学段階では、理数学生を応援プロジェクトというのを考えておりまして、そして今度博士課程に参りますと、特別研究員事業というのをやりまして、そうした学生に生活費相当の研究奨励金を支給して、四千六百人ぐらいが今対象になっていますけれども、研究に専念できるようにと。
 こういう、小学生から博士課程までのシームレスに、段階ごとにこのピラミッドをつくっていって、そしてその先は中川文部副大臣にお渡しをすると。こういう体系を今回の概算要求で、今まで局がばらばらにやっていたものをちゃんときちっと体系的にしようということで概算要求もさせていただいたところでございます。これはまだまだどんどん進化させていきたいというふうに思っております。

水岡俊一君

 (質問内容は要約)理科好きの子供を増やすにはどうすればよいかについて、副大臣のお考えをお聞きしたい。

副大臣(鈴木寛君)

 これは、小中段階、小学校、中学校段階で理科好きの子供を育てていくということと、それから今度は中学校、高校、大学と上がるに従って、まさに理科あるいは物づくりという現場でそれを生涯の仕事にしていくという部分と、これは両方うまく段階段階に応じてベストミックスしていかなければいけないわけでありますが。
 前段のところで申し上げますと、若干繰り返しになりますけれども、やはりどんな教科でもそうでありますが、とりわけ理数についてはやっぱり少人数指導というのが極めて重要だというふうに思います。新しい学習指導要領でこの理数についての指導要領上の充実、授業時間も含めて、あるいは指導すべき内容の充実も含めてやっておりますので、やはりこのための教職員定数を改善するということは一番重要な課題だと思っておりまして、二千五十人の要求をさせていただいております。
 それから、今も委員から御指摘がございましたように、やはり特に小学校段階、中学校段階では、この実験というのは非常に理科の面白さというものを体感させるという意味で非常に重要でございます。しかし、もう御自身よく御案内のように、準備と片付けが大変でございまして、これにはやはりそれをサポートをしていただけるそうした人員というのは非常に重要だというふうに思っておりまして、特に小学校では教科担任ではございませんので、将来的には理科についてはそういうふうなことも考えていかなければいけないとも思いますが、そこまでのつなぎの間、そうしたチームでいい理科の授業をどうつくっていくかということを考えていきたいと思っております。
 そしてまた、そういうノウハウあるいは人材を研究をしたり普及をするために理数系の教員養成拠点構築授業、コアサイエンスティーチャーと言っておりますけれども、そういう学校で中核的な、要するに自分のクラスだけではなくて、学校全体の理数の学びというものを充実をする、それをリードしていただく、そういう教員を養成をしていくということで、平成二十一年度は五つの機関で、二十二年度要求ではこれ十五機関でこういう重点的な授業をやっていきたいと思います。ここで理数をきちっと教えられるそうしたカリキュラムなどもつくっていきたい。
 今、教員免許更新制の話がございますけれども、我々は基本的には専門免許状への発展、進化ということを言っておりますが、当然その中でも教科指導の中で理科とか数学ということはなるわけでありまして、この理数系教員養成拠点構築授業というのは、将来的にはそうしたことを力点を入れてやっていく教職専門大学院でのカリキュラムという形で発展をしていくんだというふうに御理解をいただければと思います。
 それから、そうしたノウハウ、リードする人材、そしてチームティーチングですから理科支援員というサポートする側の配置事業も考えておりまして、研究技術者あるいは大学院生、一部大学生も含みますが、あるいは退職教員などの外部人材を理科支援員あるいは特別講師として小学校に配置をして理科の授業における実験だとかあるいは観察だとかこうしたことを応援をしていく。これが、二十年の実績で申し上げますと、理科支援員の配置実績が五千三百二十九人、これは小学校五年生と六年生を対象にしておりますけれども、こうしたことも充実をさせていきたいと思っております。
 それから、今度は若干中学校、高校段階に参りますけれども、サイエンス・パートナーシップ・プロジェクトというのをやって充実を考えておりまして、研究者による特別講義、あるいはサイエンスキャンプ、あるいは科学部というのがありますね、生物部とか物理部とか、そういう活動の支援などを大学や研究機関と中高が連携をしてやっていくというような取組を支援をしていきたいと思っております。二十一年度で申し上げますと、特別講義が千三十七件、サイエンスキャンプが七十九件やっております。
 それからまた、こういう学校における機器とか器具とかがかなり老朽化もしております。ここを一挙に充実をしていかなければいけませんので、補正予算でこれについては二百億円を計上して百四十億円は執行の見込みということになっておりますし、あわせまして、理科の教材開発などを、デジタル教材などを開発をいたしましてこれを学校現場で使えるようにと、これも使える教員が四万六千人と、こういうことになっておりまして、あとは、先ほど申し上げましたように、スーパーサイエンスハイスクールとか国際科学オリンピックであるとかあるいは科学者養成、こういったことを更に充実をさせていきたいというふうに思っております。

水岡俊一君

 (質問内容は要約)PISAのスコア低下等から、学ぶ意欲を育む必要があるとの意見がある。教育の質を高める施策についてお聞きしたい。

副大臣(鈴木寛君)

 御指摘のように、今御紹介いただきましたPISAのスコアが下がっていくということ、これも大変きちっと見ていかなければいけない、対策を講じていかなければいけない分野だと思いますが、この根っこに何があるかといえば、このPISAの調査などでも出ておりますけれども、日本の子供たちの学ぶ意欲というものが最も低いと。やはり身に付く学びというのは、自ら進んで内発的に学ばないと真の学び、あるいはこれは学力も含めて、力になっていかないということが恐らく学びとか発達の本質だというふうに思っております。
 もちろん、それに対するいろいろなチャンスあるいは環境、きっかけ、これをつくっていくということは当然頑張ってやっていかなければいけないというふうに思っております。
 そういった中で、例えばこの観察や実験というものをやはりもう少しちゃんとやっていくと。そして、それをただやりっ放しではなくて、レポートを作るとか、あるいはそれを他の仲間に対してきちっと説明をしていくといったことを含んだ体験的学習ということは重要でありますし、それから、この活用というのが特に問題であるということが、PISAのみならず学力調査でも明らかになりました。学んだことがどう実社会あるいは現実社会に対して生かせるのかということをやはり体験をさせる、あるいはそのことを理解させるという学習も極めて重要だというふうに思います。
 それから、これは兵庫県などでは先進的にやっておられると思いますけれども、勤労観とか職業観を育てるためのキャリア教育。これもやはりその現場との交流によって、自分たちの将来というものを考えていくきっかけにしていただくと。
 この人生を、あるいはこのキャリアを担うためには、こういった学びの積み重ねが必要なんだということをやっぱり納得をしてもらう機会をつくっていくということが重要だと思いますし、それから、やはり学びというのは共同体でといいますか、コミュニティーで培われるものだと思います。そこには縦、横、斜めの関係があって、そしていろいろな励まし合い、助け合い、刺激のし合いというものがありながら、それをこの社会全体で応援をし、はぐくんでいくと。こうしたことをイメージしながら、それぞれの施策をもう一度再点検をして、そうした方向でベクトルをそろえていくということをやっていきたいというふうに思っております。

水岡俊一君

 (質問内容は要約)調査方式を抽出に変更するとのことであるが、全国学力・学習状況調査の意義及び評価について考えをお聞きしたい。

副大臣(鈴木寛君)

 全国学力調査については、導入時そして導入されてからも、そして現在なおも本当に様々な御意見があります。このことは私は非常にいいことだというふうに議論を受け止めさせていただいております。
 私、やや個人的な見解も入りますけれども、この全国学力調査をやらなければ、秋田県があそこまですばらしい教育政策及び現場の方々が実践を行っておられるということがここまでは明らかにならなかったんだというふうに思いますので、そのことをもっても私は全国学力調査をやった意義というのはあったのではないかなというふうにまず思っております。
 そして、その上で、じゃ、なぜ秋田県が成功を、成功というか、もちろん重要な尺度の一つでありますけれども、あの分野においていい結果を出したのかというものを分析してみますと、今まで仮説としてなかなか検証が難しかったことがある程度裏付けられたのかなと。その一つがやはり教員一人当たりの生徒数、そこに秋田県は県単独事業でもって重点的に取り組まれた。したがって、午前中も申し上げましたように、明らかに、例えば二十五人以下の学級で申し上げますと、七〇%が秋田県はもう二十五人以下になっているわけであります。全国平均に比べて圧倒的に、全国平均は五割ぐらいでございますから、圧倒的にこれは有意に差があるわけでございます。全国平均はそうですね、秋田は七一%。そうすると、やはり秋田県が先行して取り組んでこられた一学級当たりの児童数への取組というのはやっぱり有効であったということが証明されました。
 こうした実績を受けて、例えばお隣の福島県では、佐藤雄平知事が県単独でも教員の充実をさせようと、こういうことをやっておられるという、いい効果がどんどん広がってきているというふうに思います。
 それから、秋田県はやはり教員の質が高い。それは倍率が二十倍を超えるということにも反映されていますが、秋田県の場合は選考過程が、母数として適当な、余り大人数採らなくていいわけでありまして、非常にきめ細かくかつ大変高倍率の中で模擬授業だとか面接だとか、そういうペーパーテスト以外の選考をきちっとやってこられて、それを、その選抜をくぐり抜けられたという意味で、真に教育力の高い教員が採用されているという、まさに教員の質と数の充実というものがやはりこういう形で直結するんだなということと、加えまして、やはり地域が学校の学びというものを地域ぐるみで応援していくと。聞くところによりますと、学校開放日には四分の一の県民の皆さんが学校を応援に行くと、こういうことでございます。
 私どもは、別にコミュニティ・スクールの指定を取る取らない、そのことは結果論であっていいわけでありまして、地域の方々がやっぱりその地域の学校を大切にするんだと、地域の子供は地域で育てるんだと。こういうやっぱりコミュニティーで学びをつくり上げていくということは大事だというふうに思っておりましたが、そのことも確認できたと。
 このことによって、秋田の良い実践が、もちろんすべて秋田をあれするわけではありませんけれども、そういう実践が今着々と他の都道府県にも広がっていくというポジティブな面を評価をさせていただきたいというふうに思っております。
 そして一方で、いろいろな御意見がある中で、その意見も聞かせていただきました。そういう中で私どもは、そういういい意味の都道府県間の取組が切磋琢磨されるということを引き続きやっていただきたいなというふうに思っておりまして、それぞれの知事さんとか教育長さんがそれぞれの地域の実情を踏まえて、しかし教育のことを一生懸命やっていくと。そのいろいろな手法、方法を切磋琢磨していくということは引き続き残していきたいというふうに思っておりますので、かつまた、教育というのはつまるところやっぱり人材でありますから、その人事権を握っている県教委の努力、あるいはそれを支える県知事の努力というものがやっぱり一番コアになりますので、そうした努力したそのことがある程度きちっと傾向値として分かっていく、そういう検証サイクルが回っていくということは、確保できる四〇%の抽出ということで今回要求をさせていただいているということでございます。
 あわせて、今までは教科だけでもこの国語と算数・数学と、こういうことでありましたが、もう少しこの調査自体を奥行きの深いものにしていくために、来年度は、併せてこの在り方も含めて研究、勉強をしたいというふうな予算も要求をさせていただいているところでございます。

水岡俊一君

 (質問内容は要約)全国学力・学習状況調査の結果が開示され序列化につながるのではないかという懸念についてどう考えるか。

副大臣(鈴木寛君)

 序列化や過度の競争につながらないという議論がこの文教科学委員会でもされたというふうに私も承知しております。この考え方は踏襲をしていきたいというふうに考えているところでございます。

水岡俊一君

 (質問内容は要約)教員の免許更新制についてどうなるのかについて現場の不安があるのでお聞きしたい。

副大臣(鈴木寛君)

 まず、教員免許制度の抜本改正は考えております。来年まさにその議論をしていく。しかしながら、その議論を受けて法律改正案が国会に提出をされて、そして可決をするまでの間は、当然のことながら現行の法制度の下でやっていただくと、こういうことになります。したがいまして、来年度予算に、平成二十二年度の予算要求におきましても、この現行の制度に必要な予算は要求をさせていただいているということでございます。
 やや先走りますが、ですから、次の次の通常国会にはきちっとした成案をお示しをするということになろうかと思いますので、それまでの間はそのようなことで御理解をいただきたいと思いますし、十月の二十一日に今のことをもう少し丁寧に書き下しました文書をホームページに掲載をさせていただいているところでございますので、これを更に周知をしていきたいというふうに思っております。

<中略>

大島九州男君

 (質問内容は要約)高等学校就学支援金の支給額の算定基準等についてお聞きしたい。

<中略>

副大臣(鈴木寛君)

 高等学校就学支援金の支給額についてのお尋ねでございますけれども、まず、国公立の高校生の世帯に対しましては授業料相当額、つまりは年額十一万八千八百円以内を助成するということの概算要求をいたしております。これは、現在の地方交付税の標準単価が十一万八千八百円ということになっていることを参考にさせていただいております。それから、私立高校に在学する生徒がいる世帯に対しましては同等額を助成いたしまして、加えて低所得世帯、つまり五百万円の年収、年収でございますが、以下の世帯に対しましては倍額、年額二十三万七千六百円以内を助成をすると。このことによって、従来から指摘をされております公私間格差を、この低所得世帯に関しては、若干ではございますけれども、十一万八千八百円は改善をしていけるというふうな要求をさせていただいているところでございます。
 加えまして、今のは国の支援金の概要でございますが、さらに都道府県による、特に三百五十万円以下世帯に対する私立高校等に在学する生徒に対する支援を充実をしていただきたいということで、交付税措置を二百四十九億円、国庫補助を十一億円、高校生修学支援基金を六十八億円、合計で三百二十八億円を用いて、都道府県のそれぞれの実情に応じて私立学校に通う学生あるいはそれを支える世帯の応援をしていただきたいというふうに考えて要求をしているところでございます。

大島九州男君

 (質問内容は要約)高等学校就学支援金の支給をどういった形でやっていこうと考えているかお聞きしたい。

副大臣(鈴木寛君)

 これは、就学支援金を受給する権利を世帯又は生徒に設定をいたします。しかし、その実質的な行使に当たっては、私立の場合は学校法人がその受給権を代理行使をし、そして国から法定受託事務でこの事務を請け負った、委任をされた、受託をした都道府県からこの就学支援金を学校法人が代理受領をするというようなスキームを考えているところでございます。

大島九州男君

 (質問内容は要約)就学支援金を受給する生徒に社会のおかげで勉強できるという意識をもってもらうための仕組みが必要ではないか。

副大臣(鈴木寛君)

 そういう思いは重要だというふうに思っております。
 仕組み以前に、やはり学校現場におきまして、学校長の皆さんや、あるいは担任、あるいは教員の皆さんが高校生に対して、これは日本社会の納税者が君たちの学び、育ちを、成長を応援し、期待しているんだということは、これは折に触れて指導をしていただき、指導というか、そういう情報をきちっと伝えていただきたいということはまず一点思っております。
 それから、当然まだ未成年でありますから授業料等々の負担は家庭ということになりますけれども、そうした家庭に対して、この制度の概要というんでしょうか、といったものを説明する書類等々を交付するということになりますが、その書類の中では今申し上げた趣旨をきちっと明記することによって、その制度を目的も含めて御理解をいただいた上でその受給権を行使をしていただくということにはきちっとしていきたいというふうに思っております。

大島九州男君

 (質問内容は要約)私立中学校に通う生徒に対する支援についてどう考えているかご意見をお聞きしたい。

副大臣(鈴木寛君)

 現在も私立中学、これは非常に重要な、建学の精神に基づいて多種多様な特色ある教育を我々日本社会に提供していただいているという観点から、私立中学も大変重要な存在だというふうに考えております。我々の日本国教育基本法でもそのような位置付けをさせていただいております。
 そして、今、現行で申し上げますと、この私立中学に通う低所得層の生徒に対しましては経済的支援を実施をさせていただいているところでございまして、こうしたことは引き続き重要な施策だというふうに考えております。
 ただ、無償化ということになりますと、これは建学の精神を尊重をするという観点との兼ね合いということになりますので、私立中学についてはむしろ、子ども手当が私立中学校の世帯に対しても交付されるわけでございますので、そちらを活用していただいて私立中学生の学びと成長を支援をしていくと、こういうふうに御理解をいただきたいと思います。

<中略>

大島九州男君

 (質問内容は要約)教科書バリアフリー法が施行されたが、実際にはバリアフリー化が進んでいない現状についての考えをお聞きしたい。

副大臣(鈴木寛君)

 重く受け止めたいと思います。
 といいますのは、この法律は、委員御存じのように、元々小坂元文部科学大臣から、まさにこの文教科学委員会での与野党を超えた議論を受けて、要請状が教科書会社に発信をされました。それで我々は一度安堵したわけでございます。しかし、にもかかわらず現状が変わらないという残念な状況があって、これも超党派で拡大教科書バリアフリー法案を成立をしていただいたと。私もその輪の中に加えていただいたわけでございます。
 もちろん、法律を細かく読めば、高校についてはもう一年二年待ってということなのだとは思いますけれども、しかし、ここまでの長年の議論がありながらなおそうした努力を準備をしていないお会社というのは、まあこれはやや、何といいますか、きつい言い方になるかもしれませんけれども、私は、教科書会社として、まさに最も日本の子供たちの教育を支える社会的存在としてどういう御見識をお持ちなのかということを従来も思っておりましたけれども、今も同じような思いを持っております。
 ただ一方で、御理解いただきたいのは、教科書会社の中でも、こうした流れを受けて非常に精力的に取り組んでいらっしゃる教科書会社もありますので、そうした教科書会社に対してはこの場を借りて感謝も敬意も申し上げたいと思いますが、教科書会社の中での極めて対応にばらつきがあるということは私は看過できない。もちろん、それに対していろいろな理由をおっしゃっておられますし、我々もいっぱい聞かせていただきましたが、しかし、それはやはりいろいろな工夫で乗り越えられるべきことではないかというふうに思っております。
 このことは、国としてまさにそうした教科書業界全体に対しては四百億を超える予算を毎年拠出をしていると、こういう状況からも、私は、これはCSRの問題ではなくて、こうした教科書という非常に崇高かつ重要な仕事に携わる方々のやっぱり矜持の問題だというふうに思いながら粛々と行政を進めてまいりたいというふうに思っております。

大島九州男君

 (質問内容は要約)視覚障害児が普通高校に進学した場合、拡大教科書等の費用が自己負担であることについて考えをお聞きしたい。

副大臣(鈴木寛君)

 今の点も含めて研究、検討をしていきたいというふうに思っております。
 今回、高校の実質無償化という中で、低所得者に対しては入学金、教科書費についての奨学事業ということも要求を百二十三億いたしております。そうしたことは淡々とというか着々と進めていく中で、今の点についても拡大教科書、教科書バリアフリー法の趣旨を踏まえて研究、検討はしていきたい、ということに加えて、何よりもそうしたその生徒たちの声を最大限重く受け止めて検討をしていきたいというふうに思います。