すずかんの医療改革の「今」を知る(2007年2月号)
第16回「「現場からの医療改革推進協議会」に注目してください。」
昨今、さまざまな医療問題が取りざたされていますが、これは医療者だけの問題ではなく、社会システムの問題でもあります。問題を解決するためには広く社会の各分野の人々が問題を共有する必要があります。しかし、そのような場が存在しないのが現状です。
そういったなか、11月25、26日の二日間にわたって、私が事務総長を務める「現場からの医療改革推進協議会」の第一回シンポジウムが、東京大学医科学研究所大講堂にて開催されました。医療、研究、政治、メディアの場から幅広く多くの方々にご参加いただき、盛会に終わりました。
初日は、土屋了介国立がんセンター中央病院長や、林良造東京大学公共政策大学院教授から、立場を超えた連携、協働の重要性についてお話を頂いた後、医療現場の実態報告から始まりました。虎の門病院泌尿器科部長の小松秀樹氏は、日本人の死生観の変化にともない、医療の不確実性を受け入れない患者、メディア、行政・司法からの厳しい糾弾で、医療者の士気が低下していることを指摘しました。
議論はメディアの役割へと移り、フジテレビ報道局解説委員の黒岩祐治氏らが、福島県立大野病院事件の報道などを事例に意見を交わしました。
翌日には、さらに深刻な小児科・産科医の不足にも話は及び、産婦人科医療提供体制検討委員会委員長の海野信也氏は、若い医師が働きやすい環境作りの必要性を、また、亀田総合病院長の亀田信介氏は、病院経営者の立場から医師確保への創意工夫が述べられました。
最後を飾ったのは医療紛争処理制度。訴訟が被害者のためにも医療者のためにもなっていない問題点を解決するため、メディエーターや裁判外紛争処理制度といった訴訟前の解決を促す仕組みが提唱されました。
討論には民主党衆議院議員の仙谷由人氏、自民党参議院議員の舛添要一氏らの国会議員も加わり、白熱した議論が交わされました。また、日本医学会会長の高久史麿氏もご臨席になりました。
このように異なった分野の方々が一堂に会し、本音をぶつけ合い議論することは、今までなかったことであり、今後がおおいに楽しみです。
皆さまもどんどんご意見をお寄せください。
http://plaza.umin.ac.jp/~expres/cgi-bin/wiki/
で詳細をぜひご覧ください。
