1-9 大学の統合推進 地域の知の「核」となる大学づくり
Ⅰ 経営難に陥る私立大学
大学全入時代を迎えた現在、私立大学の多くは経営難に陥っています。高度経済成長期に当時の文部省が私立大学の認可を乱発しましたが、その後、少子化や大学のブランド志向により、そういった大学の入学者は減少しました。こういった背景により、経営の上手くいかない私立大学が多くなっているのです。
私立大学は収入のほとんどが学生からの授業料であり、入学者の減少は経営の悪化に直接影響します。私立大学は経営面での連携・統合をすすめ、学生を引き付ける独自のブランドと教育力を打ち出す必要があります。
Ⅱ 地域の知の「核」としての国立・公立大学復活を
国立大学法人運営費交付金の削減ストップ!
国立大学の主要な収入源となっているのは国立大学法人運営費交付金ですが、 2010 年まで年に1%ずつ減少するという方針のもと、各大学の経営は苦しくなっています。大学の経営悪化のしわ寄せは、若い非常勤講師の人件費削減という形で現れます。これによって若手研究者が大学に残らなくなり、ある学問分野が大学の中から消滅してしまうことも考えられます。地域の学問の中心となる国立大学が、このような状態でいいのでしょうか。
さらに、経済財政諮問会議は、 2010 年度以降、運営費交付金の配分に研究・教育の評価に応じて大幅な傾斜配分を持たせるという方針を打ち出しました。財務省の試算では、科研費の割合に応じて運営費交付金を再配分すると、 85 パーセントの大学で交付金が減少します。文部科学省の試算では、最悪の場合、 47 大学 (87 大学中 ) の経営が成り立たなくなってしまうと予想されています。運営費交付金は大学にとって最低限の食費のようなもので、これに競争原理を持ち込むことは、小さな大学の「飢え死に」につながります。
日本の高等教育への公財政支出は、現状ですら、ほかの先進国と比べて非常に低い状態にあります。国の財政難を理由にして、いま、更に高等教育の予算を削減しようとしています。この先にあるものは、教育の崩壊にほかなりません。
国立大学と公立大学の連携・統合を
このように、運営費交付金の削減をとめる一方で、国立大学も、他大学との統合を視野に入れた生き残り策を考えなければなりません。その統合の相手として考えられるのが、同じく地域に根差し、地域の学問の発信地として存在している公立大学です。両者は多くの場合地理的に近く、連携も容易です。単位互換などを進めながら連携、ひいては大学統合をすすめていくための補助金や法整備をすすめていきます。
国立大学の収入源
出典: 2007 年度予算
すずきかんは、大学の連携・統合を推進し、地域の核となる教育機関を再生させます。
・私立大学の統合を進め、経営難を解消します。
・国立大学法人運営費交付金の削減を即時とりやめ、各大学に最低限の財源を保障し、地域における知の発信地としての国立大学を守ります。
・国立大学と公立大学の合併を可能とする法整備を進めます。